京都の会だより



2017年5月号
5月1日更新


★今月28日(日)は京都の会の演武祭です!

5月28日(日)、北山の「健康塾」で京都の会主催の演武祭が開かれます。
京都の会の会員が練功の成果を披露します。奈良の会から佐藤師範が来られる予定です。


木下代師範と安福さんの演武(昨年の演武祭より)



 
演武祭に備え、練功に励む小松原の会員の皆さん         

本年の春恒例演武祭 5月28日(日)午後2時~ 健康塾で開催

 

★ユキチ師範来日、練功に参加

 スロベニアのジャーナリストであり、空手道場主のユキチ師範(本名VELIMIR Veljko JUKIC)が来日、
4月15日(土)~4月17日(月)まで滞在されました。
奈良で宿泊し、15日と16日に奈良飛鳥公民館で円容臨(円臨)を中心に練功していかれました。

 16日の練功後は廣川憲司参段宅で、奈良の会の会員と親睦会が行なわれました。
写真は4月16日(日)の練功を撮影したものです。


ユキチ師範、奈良で練功(右端)
 
ユキチ師範(左から2人目)を交え記念撮影

次回は9月頃(?)に再び来日し、練功に来られる予定だそうです。



      

★連載企画第二回「入江師範(凛塾京都の会顧問相談役)レポート」

 京都の会の重鎮であり、他派との積極的な交流など多方面で活躍されておられる入江師範の連載コラム。
内容はお任せです。



武術雑感  2017年4月 入江宏和


前回、武ばって見えないことを書きました。
ですから個人的にはハリウッド映画のヒーローよりも藤沢周平の作品に出てくる下級武士の姿が好みです。

さて、凛道の思想を語るうえで重要なのが「易」です。
葦編三絶と言いますが、若いころの廣川先生は「易経」を懐に難敵と渡り合っておられました。
易とは「変化」という意味です。陰陽が常に変化して止まない。
その変化に即座に応じることを「応変の拳」は教えています。

読売テレビの空手部では、周易を学び、卦(け)を立て、爻(こう)を読む練習をしました。
私は占いの結果を拙速に求める悪癖があり、厳しく注意されました。
周易が成立した時代(紀元前
1070 年ごろ)には殷の純朴さはすでに失われていたと言いますから、
周易は太古の人類の経験のバーチャル化の始まりだったのです。
先生が示唆されたのはその太古の体験に立ち返ることだったのです。
そこに「凛学」を読み解くヒントがあります。




 次回(7月号)に続く







●凛道実技紹介<第7回>

<渦潮(うずしお)、鷺肢(さぎあし)、手刀(しゅとう)>

 形では四股立ち掛け手から重心を後に移し猫足の半身となり、
胸前にあった後手は掌を上に向け、掛け手をしていた前手は胸前と後手の間を通り右脇に引き手をします。
この動作の分解は相手の突きに対し半身になり、後の手で横手でかわします。

    


 次に引き手をしている手が合気の手となり、
猫足で前に出ながら「合気の手から、もう一方の手で掛手」になります。
そこから両手は身体の正面へ、前足の外回転によって上体が振られ両手が前に出ます。
そのあと前に出た両手は後手は下に下ろし、 前手は肘を残し手先は後手の肘あたりに。
この一連の動作が「渦潮」になります

渦潮   

分解は相手の一本目の突きを合気から掛手で受け、両手を身体の正面に。
二本目に対して前足の回転で転身し、かわします。
このとき上体は含胸になり、少し相手に覆い被さるような感じになります。
この際に両手で相手の突きを押したりせず、面を意識し相手に密着する方が、この後に肘関節を取ったりしやすくなります。

分解      


 掛手をしているとき(左から3枚目の写真)に後手の手掌(労宮)は二本目の突きを見ていて(待ち構え)、
二本目が来るとき(左から4枚目)前足の親指を軸に回転することで転身します。
親指ではなく前足の拇指球を軸に回転すると上体の回転が甘くなり、相手の突きが胸に当たってしまいます。

渦潮を3回行なった後に前手は下段払い、後手は肘を曲げて拳を身体の横にもってきて、片足立ち(鷺肢)となります。
上下の手を胸を閉じたと同時に前蹴りをして素早く戻し、前手で横払いをしたあと猫足立ちになり横突きを入れます。
鷺肢からの蹴りー横払いー突きまでの動作は連続して行います。

鷺肢   

 分解は相手の前蹴りに対し鷺肢で下段払いし、すぐに胸を閉じると同時に素早い前蹴りを蹴って戻します
(連続写真に写っていませんが、分解写真の2枚目と3枚目の間に前蹴りが入っています)
閉じた胸を開き猫足立ちになり、相手の次の突きを横払いで受け、そこから横突きを決めます。

   分解    

 
形では鷺肢を左右一回ずつの後、手刀受けから両手でボールを転がすような動作から一瞬前足に重心を乗せて突き、
突いた手が戻るときに重心も後ろ足に戻ります。

   手刀   

 分解では突きを手刀で受け、前足に重心が乗るときに向き合った両手でボールを転がすような動作から直突きが出ます。
相手の二本目の突きがくるタイミングで直突きが出るので、カウンターになります。
ボールを転がした後、後ろの手は自然に突きに対する受けになります。

 一本目を受けた後、手刀の手は引かずその位置に残し重心を前にかけるので、
結果的に引き手をとらず引き手をとったのと同じようになります。
瞬間の攻防で引き手を取る間はないので、このような技になります。
この技の分解組手を練習する際は、まともにカウンターになるのでよく注意して行なって下さい。

   分解    


 <次回は「応じ手ー横受け」「入り身投げ」「繰り受けー肘当て」です>






オマケ 「精華町武道祭に参加しました」(小嶋・記)

 3月12日(日)、精華町体育館にて「第16回精華町武道祭」がありました。
第1回西京極空手演武祭に御参加いただいた隆明館・富田館長のご好意で、形競技と組手競技の両方に、今回は隆明館から出場しました。
形は公相君と十八で3回戦まで進出、組手は残念ながらポイントを取っていかれ1回戦敗退でした。
フルコンタクト形式の試合は何回か出場していますが、全空連形式の試合はほぼ初めてで勉強になりました。


沢山の出場選手や保護者の方が来場  

 

組手試合を前に整列



今回の参加に際し、ご協力いただいた隆明館の富田先生、
組手競技のご指導いただいた野下先生はじめ隆明館の皆様、有り難うございました。


今回お世話になった隆明館の富田館長(左)と野下師範(右)
有り難うございました。



<次回予告>

 *演武祭(健康塾)レポート
*入江師範「武術雑感」レポート(第3回)
*凛道実技紹介(第8回)  
(あくまで予定。変更や追加の可能性があります) 



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★次回の更新は7月1日の予定です★

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