京都の会だより



2017年3月号
3月1日更新


★京都の会 新年会レポート

 1月29日(日)午後3時から、凛塾京都の会の新年会が行なわれました。
入江・物部両師範、木下・小西両代師範はじめ
京都の会会員と小松原カルチャー(外国語)の会員が参加して親睦を図ると同時に
本年度の大まかな予定等についても話題が出ました。

 

 春恒例の小松原演武祭ですが、今年は拡張増設工事を終えてリニューアルオープンした
健康塾で一度行なおうかという話になりました。
京都の会会員に道場をお披露目する意味もあり内輪でこじんまりした形になりそうです。

 昨年は中止となった西京極空手演武会は、
今年は12月30日(土)前後に葛野(かどの)小学校体育館にて開催できればとの話も出ました。


<大まかな平成29年度 京都の会活動予定>

1月29日  京都の会 新年会(小松原練功場)
  (2月26日  奈良飛鳥公民館で奈良の会が演武を披露)
5月28日  京都の会演武祭(健康塾 物部道場)
9月第2土・日曜  凛塾合宿(奈良生駒・元山上口 千光寺)
  (飛鳥公民館にて、公民館30周年企画に奈良の会が参加の予定あり)
12月中旬頃 小松原忘年会
12月下旬頃 愛宕山登頂?

   以上の計画を立てています(あくまで予定。変更や追加行事の可能性あり)  




 ★本年度演武祭会場となる、新装オープンした健康塾です

 地下鉄北大路駅を北に徒歩10分、北山通りを一本下がったところに物部師範の私設道場「健康塾」があります。
(場所は当ホームページの練功会案内をご覧下さい)

  

 物部師範、健康塾前で 
 
 以前から練功に使用していたフロアー

 以前から練功に使われていたフロアーに加え、新たに練功フロア2面が追加、
他に足揉みルームや物部師範の書斎!まである立派なものになっています。
凛道空手と凛道気功・体操の練功を、別々のフロアーで同時進行も可能です。
お近くにお越しの際は、ぜひ一度ご覧になって下さい。

         


増築部分。まさに「道場」な練功フロア1
 
練功フロアー2。奥が足揉みルーム

 本年の春恒例演武祭 5月28日(日)午後2時~ 健康塾で開催






 

★凛塾奈良の会、飛鳥公民館で演武披露 

 2月26日(日)、奈良の会が普段練功をしている奈良の飛鳥公民館で、公民館を利用するサークルやクラブの学習発表会があり、
琴の演奏、こどもダンス、体操や太極拳、詩吟、コーラスや盆踊りなどの発表の中、
奈良の会の佐藤師範と正内初段が羅天と円容臨(円臨)、円容の分解組手、日常功などを披露しました。
約10分ほどの演武でしたが、会場の方々からの大きな拍手がありました。


会場・飛鳥公民館



演武を行なった佐藤師範と正内初段

 
正内初段の羅天 

佐藤師範の円容臨(円臨)
 
円容臨の分解組手

日常功の演武

      

★新連載企画「入江師範(凛塾京都の会顧問相談役)レポート」

 京都の会の重鎮であり、他派との積極的な交流など多方面で活躍されておられる入江師範のレポート連載を、今号から開始します。
内容については入江師範にお任せしており、大変興味深いレポートになると思われます。では第一回を始めます・・・。

武術雑感  2017年2月 入江宏和

京都の会の小嶋会長から武術についてのレポートをお願いしますと要請を受けました。
私のキャリアも終わりに近いので恥をかいておけ、ということでしょう。

というわけで、凛道宗師廣川先生の思い出を中心に雑感を記すことにしました。

まずは先ごろ米国国防長官に任ぜられたマティス氏の銘です:
「礼儀正しくプロであれ、ただし会う人は誰でも殺す計画を立てておけ」、
これを聞いて武人だな、と思いました。

裂ぱくの気合いと迫力満点の切れ味、型演武で何度も優勝された師範がおられ、私が感服していたところ、
廣川先生は「あの殺気は消さなければならない」とおっしゃいました。
またご自身の「円容冠」の演武を見ていた方が、先生の口の中に火が見えると驚いていたら、
「闘気が見えるとは自分は未熟だ!」とおっしゃいました。

とにかく、武ばって見えないことが第一で、人には優しく丁寧に対しておられました。
反対に、たとえば高見山(今でいえば白鵬か)のような巨漢にはどう対処するか、常に研究しておられました。
モハメド・アリの拳闘、ブラジリアン柔術、けいこ相手を務められた師範の先生方は大変だったでしょう。

ちなみに、中国武術ではこう教えられています:

心小膽大,面善心惡,靜似書生,動若龍虎,總以虛實無定 
(用心深く、大胆に、顔は優しく、心中には必殺技を秘め、
女学生のように静かに、動けは龍虎のごとく、まったく捉えどころがない
)




 次回(5月号)に続く



●凛道実技紹介<第6回>

<単鞭(たんべん)、亮翅冠(りょうしかん)>

 形(かた)では蔽掌扇から単鞭になります。
単鞭は前に出る手(形の写真では左手)は糸を引くように前に送り、人差し指先端を軸に掌を立てていきます。
このとき後の肩(形の写真では右肩)がつい内側に動きますが、内側に入ってこないよう気を付けて下さい。

 単鞭  

分解組手では、相手の突きを横打ちで受け、その手で相手の顔面を攻撃します。

分解組手  
反対側のパターン  

ポイントとしては足はレの字立ちになり突きを受け流します。

単鞭の後に、正雲手を3回行いながら横に移動します。
正雲手は昨年11月号の「逆雲手」と反対周り(両手を交互に内から外へ回す)になります。
正雲手の解説は割愛します。

亮翅冠(亮冠)は、上体の動きは前足に重心を乗せた状態から一気に体重を後足に移して、
猫足立ちになりながら「冠」(身体の前で上から下に覆いかぶさるような動き)をします。
亮翅冠の形では左右の方向転換をするのに、足の巧妙な動きにより重心を移動させ
上体が振られることが重要になります。

 他にも凛道の形では羅天、法冠、止揚(チーヤン)にも亮翅冠が組み入れられ、その技が重要視されていたことが伺えます。
凛道を学ぶときは普通、円容臨(円臨)よりも先に「羅天」の形を習います。
羅天にも亮翅冠(亮冠)はありますが、初学のうちは殆どの人がぎこちない動きになるくらい難しく、
写真と文で説明するのは無理があります。
この動きは演武の機会に見ていただくか、直接指導を受けていただくのがよろしいかと思います。

 亮翅冠     

 分解は相手の突きに対して、一本目・二本目を上から下の回転「冠」で受け、
手はその回転のまま今度は縦回転に変わり相手の二本目を突いた肩に手を引っ掛けていきます。
相手の肩を決めて重心を前に乗せて、そこから一気に後ろ足へ移し相手を崩します。
分解組手写真の左から4枚目のとき、相手の肩口へ上手く指を引っ掛けると崩しやすくなります。


分解
      


 分解のバリエーションとして相手の肩を決めてから、
回し蹴りのように足を相手の肩口の上で回転させて、後へ倒れ込みながら腕十字固めにもっていきます。

      

 亮冠の後、四股立ちになりながら掛け手に入ります。

 掛け手   

         <次回は渦潮、鷺肢(さぎあし)の予定です>


<次回予告>
演武祭に向けて、小松原練功会の様子 
実技紹介(第7回)
入江師範レポート(第2回)
・・・・・など。変更、追加があるかもしれません



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★次回の更新は5月1日の予定です★

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