2017年1月号
12月31日更新
平成29年度、本年もよろしくお願いいたします。
日本凛塾 京都の会一同
<平成29年度 京都の会スタッフ陣容>
京都の会顧問相談役・入江師範
指導部門・・・ 入江師範、物部師範、木下代師範、小西代師範
運営部門・・・ 京都の会会長・小嶋参段、会計・木下代師範
入江師範 |
物部師範 |
木下代師範 |
小西代師範 |
小嶋参段 |
★入江師範(京都の会顧問相談役)より★
丁酉年 ご挨拶
新年にあたり皆様にご挨拶を申し上げます。
近年、生活を便利にする小道具が次々と登場し、
頭と小手先だけの日常生活の中で身体の感覚は失われ、消えていきます。
また目先の利益追求のために環境は破壊されています。
この波は止められそうにありません。
しかし伝統の武術は皆、自分の足で移動し、自分の手で物を作っていた時代に生まれたものです。
およそ武を志す者は、安逸に流れず、からだの聲に耳を傾け、
足腰を養う稽古を心掛けたいものだと存じます。
日本凛塾京都の会顧問相談役・入江宏和
★健康塾、増築工事終了!
前回号でレポートした、京都市北区の健康塾(物部道場)の増築工事が終了しました。
人数が増えても対応ができるように、と物部師範が思い切って拡張したこの道場、
練功と足揉み等のスペースが別々になっています。新しい健康塾をお楽しみに。
※京都凛塾 健康塾から(木下代師範・記)
健康塾の道場が諸事情により、拡張できることになりました。
9月中旬から内装工事が始まり、12月の1週目で終了。全く雰囲気が変わりました。
傷んでいるところも修繕。
以前より広くなり、以前と違い、足もみ部屋と練習部屋と分離されたり、
特に写真のように鏡もたくさん設置したところを練習場所(空手・体操などの練習)のメインとして
今後も利用していくという感じです。
カーテンで仕切っていますが、その奥も道場で練習可能です。
※京都凛道の一年の締め括り登山企画
12月28日(水)、京都の愛宕山へ登山(毎年恒例)。
思いがけず、カナダへ帰ったメリーさんとまた一緒に登山出来ました。
珍しく登山口から雪が降っていて、とても寒かったですが、雪のお陰で非常に綺麗な景色を見ることが出来て良かったです!
写真で雰囲気をお伝えします。(撮影:木下代師範、メリー代師範
健康塾道場の年明けの練功開始は、8日(日)10:00からです
★東京の会、久々の練功レポート(藤枝・記)
12月10日土曜の夜、新宿コズミックスポーツセンター第1武道場にて行いました。
予定していた奈良で昔、凛塾を学ばれていた人は急病のため欠席。
しかし、今回初参加のストレッチトレーナーの女性が和服姿で駆けつけてくれました。
そういった出席者を考慮されて、入江先生からは、紐トレの紹介とその効果を実際に確かめることから開始され、
骨ストレッチの紹介もあり、凛塾の動きはエア紐トレなのです、という言葉をいただきました。
初めての方にもとてもわかりやすく、好評でよかったです。
また入江先生が上京されるときに機会を作りたいと思います。(東京の会・藤枝代表)
入江師範(左)と凛塾東京の会・藤枝代表 |
和服姿の女性も練功に参加 |
・・・ 格闘家・武道家と交流がある藤枝代表の好評ブログ、 |
★凛塾奈良の会 忘年会レポート(原田・記)
12月10日(土)、奈良の会で忘年会を行いました。奈良の会での忘年会は数年ぶりとのこと。
場所は奈良市三条大路の「小料理 奈良」。私が長らくお世話になっているお店です。
参加は衛藤塾長、佐藤師範、正内さん、樋口さん、私の5人でした。
楽しく食べて、飲んで、話をして、時間があっという間でした。
また本年も出来たらと思います。
前列左・樋口初段、前列右・原田初段、後列左から衛藤塾長、佐藤師範、正内初段
追記・・・ 佐藤師範の酔い方は、いつもより控えめでした(笑)
※奈良の会からお知らせ・・・ 2月26日(日)、奈良・飛鳥公民館の催しがあり、
日本凛塾奈良の会が演武をすることになりましたので、飛鳥公民館へ是非いらして下さい。
詳しくは佐藤師範までお問い合わせ下さい。
●凛道実技紹介<第5回>
<掬投(すくいなげ)、漕手(こぎて)、蔽掌扇(へいしょうせん)>
円容臨(円臨)が円容拳だった頃は、掬捕ー岩波ー漕手ー蔽掌扇ー単鞭・・・となっていましたが、
現在は掬捕と岩波の間に技が入っております。その技は・・・
廣川宗師がまとめられた<柔法基本二十八式之形>の中の「掬投」に相当すると考えられます。
そして、その掬投には「内掬」「外掬」「掬上」の3種類が有り、円容臨には内掬と掬上が入っているようです。
形(かた)では掬捕の次に、両手が体の前で上から下へ弧を描いた後、
前方に重心をかけていき一瞬アンバランスな状態をつくります。
そこから体が前に倒れていく重心移動を利用し、前屈立ちになるときに前の手で掌底を出します。
掬投(内掬)
分解は相手の前蹴りの軌道面をイメージし、
その面に沿って後ろの手で上から切っていき体を手の軌道から逸らしながら、
自分の前足に体重が乗る勢いを利用し掌底を出します。
分解組手 |
反対側のパターン |
払い受けや打ち落しなど上から手で蹴りを「受ける」のではなく、
手で軌道面に沿って「切っていく」ことで基準をつくり、
基準面から体を軌道スレスレに逸らしながら前の手で掌底を相手に当て
まともに蹴れない状態にします。
上から上がってくる前蹴りを、 力で負ける細い腕で受けると 腕が折れたり、痛めます |
上がってくる前蹴りの軌道を面で想定し、 面の端スレスレを手で切って 体を面からわずかに逸らす |
内掬で掌底を出した手を下から上へ掬うように円を描き、
逆向きの猫足立ちに転身し重心移動して反対の手で継ぎ手をします。
継ぎ手をした前腕の肘関節を曲げて蹴り足を挟むイメージをして、
また逆向きに猫足立ちして重心移動します。
継ぎ手をした手の肘をクッと角度をつけて上げる動作をします
(これが分解の際は決めになります)。
掬投(掬上)
分解は相手の前蹴りを掬い受けして上げていき、
反対の手で継ぎ手をして前腕肘関節を曲げて相手の前蹴りした足を支えます。
そして体重移動し猫足立ちで反対に転身。
このときクッと肘に角度をつけて上げる事で相手の蹴り足をロックし、
脛や足首の関節を決めて転倒させます。
要点は最初の前蹴りの掬受を内掬のときと同じように、
相手の前蹴りを上からガチンと受けに行くのではなく蹴りの軌道をなぞるように手で切っていき、
「受ける」というよりその軌道からスレスレに転身で体をかわして蹴りをとる(掬う)ようにします。
分解
形(かた)では掬投の後に岩波(の後半部分)~漕手へと続きます。
海岸の岩に波打つ(一昔前の某映画会社のオープニング画像)イメージで
両手揃って前に「ザバァーッ」伸ばしていき(岩波)、
そこから浪が返る感じで両手を上から腰に持っていき、
船の艪を漕ぐように体重移動で前に押し出していきます(漕手)。
このときは前屈立ちです。
岩波 漕手
分解は上段突きに対して両手は触れる感じで
(弧拳受け風に見えますが、受けるというより触れる、レーダーや基準をとる感じ)、
その下に体を沈めて体重移動で両掌の押しをします。
上段突きを出来るだけギリギリまで見切れれば、
スッと沈み込んだとき相手に一瞬視界から消えたように感じさせられます。
練習ではそこから両掌の押しになります。
分解
漕手左右一回ずつの後、蓄劲から蔽掌扇になります。
相手の上段突きに対し左・右・左と開掌で「扇」の動き
(相手の上段に向かって下から上へ楕円形の動き)を行ないます。
一撃目と二撃目は反対の手が胸の辺りにありますが、
三撃目のとき反対の手は下に下ります。
そして猫足立ちになったとき前の手で下段払いをして収まります。
蔽掌扇
分解の際、相手の上段突きに対し反対の手(相手の右上段に対して左手)で
やや前傾に開手を出して合わせていきます。
相手(正面)から見て自分の腕の軌道が、
自分の上体の正中線を三角形で守るように出していれば、
相手の突きを食らいにくくなります。
分解
あるいは形に近い分解なら、上段突きを二本開掌で合わせてから後足に重心を引き、
猫足立ちで相手の前蹴りを下段払いするパターンもあります。
次回は「単鞭」「亮翅冠」の予定です
★おまけ1 西京極練功場にて第2回親睦研究会(小嶋・記)
9月に身体塾知成会・足立師範、沖縄剛柔流武明会・野津代表、凛塾奈良の会・原田初段、私(小嶋)の4人で行なった親睦交流、
11月27日(日)に第2回目を我が家(西京極練功場)で開催しました。今回は知成会・足立師範が欠席されました。
今回は以前から野津代表が興味を持っておられた「羅天」をメインに進行。
形を一通り通してから羅天の意見交換が行なわれ、那覇手を永年修練されている野津代表の意見をいろいろとお聞きして、
那覇手のまた違った観点から見えてくる部分もありました。
次回はまた足立師範にも参加していただき、交流会を行なう予定です。
・・・西京極練功会は昨年11、12月と都合により凛道の練功を休止していました
が今年は出来るだけ第1,3日曜午前に活動します。
宜しくお願いします!
今回は3人で「羅天」をテーマに親睦会 |
野津代表と原田初段の「カキエ」 |
★おまけ2 現在進行形ファイター「原田初段 激闘録」(月の巻)
現在進行形ファイター・原田初段が平成28年11月23日(水・祝)、
大阪旭スポーツセンターで開催された「旭区民空手道選手権大会」に出場。
形の部では早々に敗退しましたが、組手の部は3位決定戦で延長先取り一本を見事に制し、
28年度の激闘納めを3位入賞でしめました。
またこの日は途中、小嶋参段が会場に顔を出し、隆明館の富田館長、野下師範、小久保師範と挨拶を交わしました。
原田初段、組手試合を前に 年収めに3位入賞 |
隆明館・富田館長と野下師範、天正会代表・大坪師範 そして入賞者の皆さんと |
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*次回(3月号)予告 (あくまで予定です。変更の可能性あり)
・平成29年度 凛塾京都の会年度計画予定
・ついに増築完了、健康塾レポート
・凛道技法紹介(第6回)
最後に、今年は控えめで・・・
★次回の更新は3月1日の予定です★