京都の会だより



2017年7月号
7月1日更新


★第13回演武祭が行なわれました (平成29年5月28日)

 京都の会では演武祭は毎年春の恒例行事。
例年は小松原を会場にしていましたが、今年は改装工事を終え、お披露目ということもあり健康塾で行なわれました。
会場として練功スペース3フロアーのうち、2フロアーを使用して京都の会の会員が日頃の練功成果を披露。
ゲストとして凛道奈良の会から佐藤師範も来られました。


演武祭の前に集合写真
皆さんの日頃の成果を発表する行事です

 例年なら事前に演目を決めて、参加者の簡単な紹介を入れたプログラムを作成しますが、
今回はプログラムを事前に作らず、演目も開始前に参加者の希望を聞きながら、ボードに書き込んでいくスタイルでやってみました。

   


即興でボードに書かれた演目一覧

今回の会場となったフロアー

小松原練功会の皆さんで「肘当六当」

木下代師範と安福さん「円容臨(円臨)」


佐藤師範「阿難」

物部師範「五十四歩」

入江師範「征遠鎮」

 

 演武祭の後は、奥の台所と物部師範の書斎を使って食事会が開かれました。
部屋数も寝泊りも可能なスペースも十分あり、凛道空手・気功体操・別練習が同時に可能です。
交通アクセスも良く、恵まれた環境になっています。


※今回の京都の会ニューフェイス。
演武祭にも参加された後藤さんを紹介します。


京都の会・新会員
後藤さん
では一言コメントを。

「昨年末から練習に参加しています。
退職後の趣味
として楽しんでいきたいと思っています」 





★廣川先生のお宅にて(小嶋・記)

 6月4日、奈良の会練功後、凛道宗師・廣川先生のお宅に伺いました。
現在、お宅は御子息の憲司さんがお住まいになっています。
御仏壇に手を合わせた後に、雑談を交えながら憲司さん所蔵の刀や小刀を見せていただき(憲司さんは抜刀術五段)、
後から佐藤先生も合流されたところで話題は自然と「凛塾ノスタルジック」の思い出話になりました。

 (伝説の)憲司さん千光寺泊り込みの修行エピソード(真相?)、
懐かしい先生方や一緒に練功をされた懐かしい方々など昭和時代の凛塾を回想、
昔合宿で行なわれていた「行場巡り」の再開(!?)・・・ などの話で盛り上がりました。

    
 廣川先生のお宅で。左・佐藤師範、中央・廣川憲司参段




      

★連載企画第三回「入江師範(凛塾京都の会顧問相談役)レポート」

 京都の会の重鎮であり、他派との積極的な交流など多方面で活躍されておられる入江師範の連載コラム。
内容はお任せです。



武術雑感  2017年6月 入江宏和


前回は周が成立した時期にはもう殷の純朴さは失われていたというお話をしました。
老子の「道徳経」には「大道すたれて仁義あり」とあります。

メキシコのタラウマラ族は一生走り続けます。
ノー・ラニング、ノー・ライフ、つまり生きることと走ることは不可分なのですね。

一方、安逸な生活を送る我々にとっては、ウォーキングやランニングでさえスポーツとして成立するようです。
武道や武術も日常生活と離れた特殊な行為として成立しているわけです。

凛道は、「返朴帰真」つまり私たちの本来の姿に立ち戻る道として提起されています。 
そのとき、私たちの稽古はどんな姿になるか、考えてみましょう。
何も足さない、何も引かないありのままの私たちの姿を捉える一つの手段として「ヒモトレ」があります。
考案者の小関勲氏は私の友人です。また京都にはヒモトレ魔人(つじ鍼灸院)がおられます。興味ある方は検索してみてください。




 次回(9月号)に続く



●凛道実技紹介<第8回>

 <応じ手ー横受け、入り身投げ、横打ち・繰り受けー肘当て> 

 形では「手刀」からの突きを行なった後、転身し「応じ手ー横受け」になります。
転身は、猫足の前にある左足を横にスライドしてからの転身、
その時に右手は突きを行なった後の形のまま「応じ手」となり、
その流れから左手で合気をしてから右手は「横受け」となります。
「横受け」の収まりは三戦立ちとなり、後ろの手は水月(みぞおち)にあります。

 応じ手ー横受け    

分解では、自然体で立ってる状態からレの字立ちとなり、相手の一本目の突きに「応じ手」で合わせ、
二本目の突きに合わせて反対の手で合気をかけてから、横受けで受けます。

  分解   

 次に形では「入り身投げ」となります。
「横受け」から前足の踵を内に回しながら半身となり、右手は上から下へ切っていき、
左手は縦の回転から横の回転となり、四股立ちで掛手のような形となります(後手の右手は握って腰に収まります)。
この動作を「手刀」の後、左右一回ずつ行います。

入り身投げ   

 分解では相手の一本目の突きを横受けをし、二本目の突きを前足の踵を内に回して転身し半身となりながら、
横受けした手で上から下に切って、入り身に入っていきます。
そして前に出て四股立ちになりながら前手で相手を崩します。

分解    

 形では「手刀」からの「入り身投げ」を左右一回ずつ行なった後、
猫足手刀の構えから右手・左手の順で「横打ち」から「繰り受け」をして、
上体を正面に向け左肘を引いて胸を張りながら(蓄の状態)前足に重心を移して外から内に横肘当をします。
肘当を行なうときは前屈立ちになります。この肘当は「肘当六当(六当)」の形で、4番目の肘当と同じ動きになります。

横打ち・繰り受けー肘当   

 相手の一本目の突きを「横打ち」で受け、二本目の突きを上から内→外に「繰り受け」でえぐるように入り込み、
前に体重を移して前屈になりながら外→内の肘当を脇腹へ当てていきます。

  分解   

<次回は肘打ち、探手です(円容臨(円臨)の最終回)>




***  凛塾 行事予定  ***

  *7月中     スロベニアより4名来日し、練功参加予定(詳細はまだ未定)
  *9月3日、4日 凛塾合宿(奈良・元山上口「千光寺」にて)
  *9月11日   奈良飛鳥公民館30周年記念行事に、凛道奈良の会演武参加


  <次回号の予告>

*スロベニア軍団と合同練功
*入江師範の「武道雑感」(第4回)
*凛道実技紹介(第9回)円容臨(円臨)最終回
(あくまで予定です。変更の可能性あり)



※※凛道Tシャツ・引き続きプライスダウンで販売中。一枚2000円 → 1500円!
    練功着に普段着にと実はひっそり活躍しているオリジナルグッズ・凛道T。
  季節を問わず大活躍です。この機会にぜひ!
   お求めは小松原道場・健康塾にて。


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★次回の更新は9月1日の予定です★

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