京都の会便り

2023年3月号
3月1日更新


①京都の会 各練功会の練功状況  

※各練功会とも、コロナ感染状況を見ながらの練功活動になります。

◎小松原練功会・・・ 各自間隔を取って、形練習と体操などを行なっています。
◎西京極練功会・・・ 今回は下記に西京極練功会の練功レポートを掲載

②京都の会 3~4月の予定
*佐藤師範の次回巡回指導予定日 3月 26日(日)、4月 23日(日)
基本第4日曜日ですが、変更があればお知らせします。
午前は10時~12時、午後は2時~5時です

「凛道司」佐藤師範が小松原で指導されます。参加できる会員の方はぜひ!
◎参加費・一律500円

<この他、何か予定が立てば決まり次第、この項で掲示します>

 

 ③4月9日(日)、日帰りミステリーツアー企画! 担当・小嶋 

4月9日に日帰りの企画を組みました。
当日飛び入りの参加も可ですが、当日人数確認のため必ず小嶋、又は佐藤師範に参加連絡をお願いします。
リクレーションの詳しい内容等は小嶋までお問い合わせ下さい。
概要は以下の通り。

  *4月9日(日)、阪急梅田駅1階紀伊國屋書店の大型スクリーン(ビッグバン)前に午前9時集合。
結構歩くと思われるのでスニーカー着用。
参加される方には詳細をお知らせします。雨天決行の予定。

  *交通費や食事代は各自負担。他の当日その時々必要なものは頭数で割ります。
*凛塾の会員と会員の親族、友人などが一応参加の対象です。

・・・なかなか濃い企画(?)なので、興味のある方は是非ご参加ください!・・・

 


<コラム>木下代師範のつれづれ日誌

小松原道場の梅の木が咲き、暖かい春が待ち遠しいこの頃ですね。

個人的な転機も訪れ、それと共に新しい習慣を取り入れてみました。
練功に繋がるエクササイズで集中力と身体のバランスを高められて、できることを増やす=能力開発に繋がる、という観点から

1.けん玉
2.爪もみ
3.木枕

今回は、けん玉について取り上げてみます。

1.けん玉の意外な発見

けん玉は、もともと得意ではなかったのですが、M師匠の推薦がきっかけで、集中力をつけるために時々するようになりました。
けん玉は大人がするようなものではないのでは?という思い込みがありました。
調べていくと、私にとってメリットがある。。。と判断。
実際やってみると、けん玉も全身運動で腰を反らさず、膝を抜いて全身が繋がっている
意識を深くしていくけれど、余計なことは考えずにぼーっとした感じでやらないと、成功しないということが分かってきました。
子どものときには、そこまで感じなかったことでした。


2.ひと工夫してみる

それなら!と、子ども時代には試したことがなかった、右手でも左手で持っても玉を載せられて、連続2回は乗せられるようにしてみよう!
リフレッシュにするということで、思い立った時に毎回5分以内と時間を決めて挑戦。

凛道の型は、左右対称の動きが多い、脳のバランス感覚が良くなるというところからヒントを得て、けん玉も同じかな・・・と。
もう既に誰かがやっていることかもしれないけれども、自分で思ってやってみることは大切。
発想の転換の訓練にもなっていることに気付く。


3.何歳になってもやってみよう!という気持ちを忘れない

新しいことをすると何が心地良いかと言えば、新感覚を得られる点でしょうか。
小さなことですが、成功体験は大事だなと改めて思いました。
特に子ども時代にできなかったことができるようになるというのは、自分の中では、喜びが大きかった。
そういうことも、今回気づかせてもらえたという感じです。


最後に

今はまだ一発で玉を乗せられたり、連続2回玉を乗せるという芸当はできていませんが、いつかできるようになりたいなあ・・・と考えています。

 

★塾生レポート(加藤・記)

Vol.19 呼吸



梅と河津桜は見頃迎え、桃の花はツボミをつけ、ソメイヨシノや山桜などの桜が待ち遠しい季節になりましたね。

 最近、静坐しての禅に心地よさを覚えるようになりました。
特に場の空気をよく感じ、禅をして妄念忘念を送りながら、一瞬でも無になったときに現実世界でない異空間にいるような感覚になってしまうことがあります。
自分がそっちに行ってしまわないようにセットしたアラームで現実世界に引き戻します。
凛塾では物部先生の寛容さに引き寄せられ、練功に心地よさを覚えます。
異空間の先が気になりますが、50年後くらいに言及したいと思います。

 さて、禅をすると、呼吸について息が浅い、深い、腹式呼吸など、呼吸を意識したことを振り返ります。
そもそも、息は英語でbreath と書きます。キリスト教でbreath は神が命を吹き込むという意味であります。
その解説から、呼吸は無意識的なものである一方、自分でコントロールできるものであり、
呼吸が宇宙と神様をつないでいる感覚を持つと言ったことも聞いたこたがあります。
息、呼吸は自分だけのものでなく、神様や宇宙とつながった偉大な存在と感じた次第です。

さらに、鼻呼吸と口呼吸について、静坐法で有名な岡田虎二郎先生が「口呼吸は死にゆく者」との言葉を残していると話があり、なるほどと思いました。

 昨年に私の祖母が大往生し、最期を看取りました。
看取るまでの間、祖母はずっと口呼吸で口の中が乾き、綿で祖母の口内を濡らしていたのを思い出しました。
口呼吸と死を実感した瞬間でした。

一方、『言志録』では「病は口より入る」ともあります。
普段は呼吸を意識していませんが、鼻呼吸を意識して習慣づけていきたいと思います。

 

藤枝さん(凛道東京の会)と大阪で合流(小嶋・記)

2月4日(土)に大阪でQueen's fight(格闘技の大会)が開催され、
その大会で古式ムエタイを演武するため藤枝さんが来阪されました。
開催当日は終日仕事が入っており、翌5日の藤枝さんが帰京する前に、
新大阪駅前で松尾さん(西京極練功会)とともに藤枝さんとお会いすることになりました。

久しぶりにお元気な「レジェンド藤枝さん」とお会いし、いろいろとお話ができ元気をもらいました。
(最近までムエタイ試合のリングに上がり、現在も首里手、棒術、ムエタイ、フルコン空手に現役で活躍される藤枝さんへ、
西京極練功会では敬意を込め「レジェンド」と言ってます)



★練功レポート「西京極練功会」(小嶋・記)

西京極練功会は、毎週木曜日の午後7時半~9時に練功しています。
練功場は接骨院とマッサージ院を業とする施術所でもあるため、
入室時はマスクの着用義務と手指消毒と検温(37℃以上は参加できません)を実施し、
密を避けるため現在のところ新規入会は受け付けていませんが、
もし入会を希望される方が複数人集まるようであれば、今後の展開を考えます。

当練功会は社会人や主婦で構成され、忙しい日常を有意義に過ごす体を練る「健身」を主眼にしています。
特別「当練功会では…」というものはなく、日常功・武密功・立功・形練習など通常の練功を行っています。
現在は出来るだけ基準に合った練功を行うよう、当ホームページの佐藤師範監修「凛道技法紹介」をプリントして練功中常に側に置き、
この「凛道技法紹介」を基準として確認しながら進めています。


 

西京極練功会は『健身』を主体に練功を行っているといっても、
「当たる瞬間握れてない拳」「手首が曲がっていたり、肘頭が横を向いた突き」
「上足底で当たっていない、ただ足を上げてるだけの前蹴り」「棒立ちの立ち方」等々、
体操か体をただ動かしてるような動きで次々新しい形を学習するのはどうなのかという考えから、
練習する形をいくつかに絞り、そのぶん実際に突きや蹴りを当てた感覚を掴んだり、
各間合い(距離感)での当てるインパクトの感じを掴むためミットや防具などを使う練習も行い、
形や分解組手練習の際に少しでも活かせれば、と努力しています。
(他派でも当たり前の練習なので、別段「当練功会では…」ということではないです)

 
今後も友好的な他派の方から、見識を広げられる機会のお誘いを頂けたら、
あくまで普段の練功の延長が前提で、前向きに考えていければと思っています。 
(当方は社会人の健身として練功しているため、大したことは出来ませんが) 


                          

      

 ●凛道実技紹介<第40回>

  
<三戦(サンチン) その2>

【戦】

<三戦>の『形』の起勢である『放位』の動きのあと、
上体を緩めて息を吸いながら、左肘を斜め下方へ引いていきます。
このとき左拳は[労宮]が緩むのみで、親指を他の指から離してしまわないようにします。
又、下半身は[陰蹻]を締めたままで<貴妃功>のときのように、左膝を緩めて曲げないようにします。
左肘を引き終わったとき、左拳は左肘よりも高い位置にある、もしくは水平であるようにします
(これが逆になる…つまり、左拳よりも左肘が高くなる…と、左肩が上がってしまうので注意して下さい)。

続いて、体腔圧を緩めるように息を吐きながら左拳を前に出していきます
(ここまでは舌先が上の歯茎の裏についたまま…『寒』の息…です)。
そして左拳が縦拳になったところで、大拳頭と肘は一直線となり軸ができ、拳は自分の中心線上にきています。

その軸(特に拳先から手首の辺り)を上下左右に動かさないようにして、左肩を入れて突ききります
(舌先は上の歯茎の裏からはずして息を吐き…『熱』の息…突ききるときに舌先を上顎の裏につけて息を切ってしまいます)。

 

又、両肩の位置は最初(『放位』のあとの左拳を引く前)も突ききったときも、前方に対して同じ位置にあります。

次に息を吸いながら、先程の軸を上下左右に動かさないようにして左肘を内に絞ってきて、
その後、左肘を中心に左拳を上げていって、最後に左拳を返して最初の状態に戻ります
(左拳の動きは角張るわけではないが、なだらかにまわるわけではなく、急にまわります)。

  


【(歩)戦】

上記のように最初の状態に戻ったら、[陰蹻]を緩めて右足を『内踵』し、
息を「フー」と吐きながら後ろの左足を円を描いて前へ出していき、左足が前の<三戦立ち>になります。

 

今度は先程と左右逆で、右拳で突いていきます
(詳細は前述の左拳の突きを右拳に読み変えて下さい)。


【(転)戦】 

そしてもう一度 【(歩)戦】で左拳の突きのあと、右足が前の<三戦立ち>の状態になったら、次に転身を行います。

左拳の突きのあと、息を吸いながら横受けの状態に戻ったら一度息を吐いて(貝原益軒の『微気』)、
次に息を吸いながら左拳を腰へ引きます。
そして息を吐きながら、左拳を自分の身体の中心線上へもっていきます
(このとき、左拳は手の甲を下に向けた状態です)。

左拳をその位置に置いたまま重心を左方向へ動かして、右足を左斜め45°前方へ出していきます
(このときに注意するのは、左足の膝を曲げないようにすることです。
又、左拳は手の甲を正面に向けて立ててやります。
重心が動いているので、自然と左拳は右肘の下にきています)。
右足は小指側から地面について、左足を伸ばしたまま左斜め45度の方向へ重心をのせ両踵が少し浮いた状態から、
息を吸いながら両足とも虎趾を中心にまわって転身します。
転身し終わったときには、右拳は腰に引き、左拳は横受けの形(かたち)になっています
(左拳は立った状態から横受けに入るので、自然と『沾』→『粘』の動きになっています)。

    

上記のように動くと、転身の時に頭の位置が大きく上下しません。
そして息を吐きながら右拳を突き出したら、息を吸いながら右拳を横受けの形(かたち)に戻します。     


この「転身」については、廣川先生は以下のように仰っておられました。

「昔、出版された摩文仁賢和先生の本では、
両足とも足の裏を地面につけた図が示されているが、誤り。
これでは頭の位置が低くなる。
この本も、他の人が執筆されたものを摩文仁先生の名前で出版されたもの。」


<次回も「三戦(サンチン)」を予定しています>



※今回「あおさんブラブラ歩(ある)記」はお休みします。






<次号予定>

*会員レポート
*凛道実技紹介(三戦・3回目)
*「あおさんブラブラ歩(ある)記」(第21回)日帰り山ブラ編③

★次回の更新は2023年5月1日の予定です★

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