京都の会だより

2022年7月号
7月1日更新


 
★展覧会のお知らせ★


グループ展「旅、たびてん)」に凛塾塾生(嵯峨美術大学凛道空手部卒業生)から
木下代師範はじめ4名が参加しています。
それぞれ日本画・立体造形・彫刻・写真、です。



39名の様々なアート作品が楽しめると思います。
暑いさなかですが祇園祭ついでにでも足を運んでくださるとうれしいです。
京都三条御幸町角1928ビル2F同時代ギャラリーにて、
7月5日(火)~17日(日)まで。






①各練功会の練功状況

  
★各練功会とも、コロナ感染状況を見ながらの練功活動になります。

◎小松原練功会・・・ 各自間隔を取るなど対策しつつ通常のスケジュールで行なっています。

◎西京極練功会・・・ 現在、西京極練功会では 
1,練功の際は入室時に手指の消毒、検温の実施(37.5℃以上の人は参加不可)。
2,練功スペースの密を避ける。

…以上の措置をとっている関係で、新規入会はしばらく見合わせてます。
(入会希望者が複数人集まりましたら、今後の展開を考えます)。
感染の拡大により練功を休止する事があります。



②7~8月の予定

★佐藤師範の巡回指導
7月24日(日)

午前10時~12時、午後2時~5時
午前のみ・午後のみでもOK!
8月は追ってお知らせいたします。

 「凛道司」佐藤師範が小松原で指導されます。参加できる会員の方はぜひ!
◎参加費:一律500円(月会費とは別です)


他、何か予定が立てば決まり次第この項で掲示いたします


 

★塾生レポート(加藤・記)

Vol.15 ()れる

青もみじが鮮やかに綺麗な姿で風に揺られる音をきき、新緑に囲まれながら、新たなものが生まれていくのだなと感じました。
桜が散っても美しい景色は続きますね。そんな新緑の揺らぎを聞いていると「新緑」は「新力」ではないかと思いました。



さて、越川春樹先生著書の「人間学言志録」を個人的に学んでおります。その中の章句に

「容()れて択(えら)ぶ」(四十二頁)

とあり、「容れる」ことの重要性が書かれています。「容れる」とは「人のいう事を聞いて、一応それを腹に入れる」ということです。
そして、その中から善い悪いを「択ぶ」のです。
私は「容れる」ことが難しく、自分の対立意見に対して感情的になり「なんでやねん!」となったり、
「容れる」ことができないこともあります。もしくは「容れて」しまったが故に自分の意見が揺らいでしまい、惑う事もしばしばです。

 尊敬する先輩からは「『容れる』は相手の意見を聞くことにより、相手の意見を吐き出させて、相手を理解すること」と教えて頂き、
「容れる」ことは単に相手の意見を聞くというだけではなく、相手視点で見聞きするということを学びました。

この「容」の字で連想するのが、現在習っている「円容臨」です。
円容臨の形の分解を教わっていると、相手の攻撃に対する自分の動き方がわかります。
この時、相手の攻撃を「受ける」のではなく「容()れる」のだなと思いました。
反発せずに、相手の攻撃(意思)を自分の範囲(意識)に容れて、相手の動きにあった反撃を繰り出す、そんな意味があるのではないかと感じます。
それでは「円」とは何か、「円(まる)く」するということでしょうか。

身体を円く?頭(思考)を円く?練習を通して学んでいきたいと思います。

何はともあれ、自分の課題は「容れる」ことであると感じました。
これから、相手の立場になって、意見を最後まで聞いて「容れる」こと、そして「惑う可からず」につとめたいと思います。

                                                   了

●凛道実技紹介<第36回>

  
<平安二段(「へいあんにだん」または「ピンアンにだん」) その2>


●「平安二段」について(佐藤師範)●

糸東流空手道に伝わる「平安」の<形(かた)>には初段から五段までの5つがある。
そのうちの「平安二段」のみを、廣川先生は凛道空手の相伝目録のうち「亀伝」の「童心之拳」に組み入れられた。

…(前回の最後に入れる文を記載漏れしていたので、以下の最初に入れます。編者㊟)

【ここまでの3回の直突きは、いずれも『前屈立ち』での払いの後に突いていて、
前へ大きく踏み出して後ろ足が寄り足で突いている事に注意して下さい。
つまり「平安二段」の最初、『猫足立ち』や『レの字立ち』からの突きや、
この後の『突き足立ち』からの突きでは後ろ足は寄り足にはなっていません】


  ●<形>の順番● (払~突の後から)

【突】 
元の<形>の後方への右拳の突きの後、左足を元の<形>の後へ出していき、
左足が前の『突き足立ち』となり、左直突きをします(後ろの右足は寄りません)。
最後にもう一度、右足を元の<形>の後方へ出していき、
右足が前の『突き足立ち』となり、右直突きをします(後ろの左足は寄りません)。

 
左下段払いから、右直突き、左直突き、右直突き


【手刀払】 
次に目線を元の<形>の左斜め前方へ動かしていき、
右拳を左腰の方へ動かし、同時に左拳は引き手のまま左乳あたりに上げます。
そして左足を元の<形>の左斜め前方へ出して、両手でイメージのボールをつくってから
左手で手刀払いをして『四股立ち』になります
(右足は外踵して『四股立ち』になり、右手は開手で『膻中』の前に持ってきます)。

 次に左足を内踵して、上体を左へ少し回転し(このとき自然と右手は左胸の前へ上がってきます)、
右足を元の<形>の左斜め前方へ出していき、体は180°回転して『四股立ち』となり、
右手で手刀払いをします(左足はもう一度内踵して『四股立ち』となります。
又、両手は体の回転で自然と体の左側に来て『四股立ち』になるときに体の右側へ出ていき、
右手の手刀払いになります。このとき左手は『膻中』の前に来ます)。 



次に目線を元の<形>の右斜め前方へ動かしていき、
左手は手の平を前方へ向けて左肩の前へ持って来て(このとき左肘の位置はほとんど変わらない)
、同時に右手は体の前方に斜め下へと出ているイメージの板の上を動いて来て、
左手の前へ持って来ます(『写し手』)。
又、足は左足に少し重心が乗って右足が動き始め、
元の<形>の右斜め前方へ右足が円弧を描いて『四股立ち』になるときに、
右手で手刀払いをします(両手は『写し手』の状態から左手が円を描いて動き始めて、
左・右と連なって右手の手刀払いになり、左足は外踵して『四股立ち』になります)。




次に、目線を元の<形>の左斜め前方へ動かしていき、
右手は手の平を前方へ向けて右肩の前へ持って来て
(このとき右肘の位置はほとんど変わらない)、
同時に左手は体の前方に斜め下へと出ているイメージの板の上を動いて来て、
右手の前へ持って来ます(『写し手』)。
又、足は右足に少し重心が乗って左足が動き始めて、
元の<形>の左斜め前方へ左足が円弧を描いて『四股立ち』になるときに、
左手で手刀払いをします(先程の『写し手』手刀払いになる動きと左右逆)。 



最後に目線は左斜めに向けたまま(『残心』)、
左足を引いてきて右足は外踵して『外八字立ち』となって、両手を軽く握って膝の上あたりに持って来ます。
そして顔を正面に向けて、目線を前方に向けて短く息を「ハッ」と吐いて終わります。  

残心   収め




●ここまでの分解解説●
【手刀払い】

 相手の右足前蹴りに対して『四股立ち』になりながら左手で手刀払いし、
肩を前へ出しながら左手で相手の右足を取り、次の相手の右直突きを右手で受ける。
そして体を回転させて相手をこかせる。

   

<次回は「坐臥功(ざがこう)」を予定しています>




★「あおさんブラブラ歩(ある)記」18回目・山ブラ編⑤(小嶋・記)


◎山ブラ(登山)編  【薬師岳、白山(はくざん)】

今回はまず、10年前の7月下旬で劔岳登頂の1年前。日帰り登山を何回かこなした後、
北アルプスのほぼ中央にそびえる「岳の薬師」こと『薬師岳』に登頂しました。
薬師岳は2926m、言い伝えでは有峰に住み着いた平家の落人が、山頂に薬師如来を祀ったといわれる。
道中は北薬師(別名・ニセ薬師!? とも)を過ぎると稜線が瘦せてくるので、薬師岳本峰まで傾斜が強くなる登りが待ち構えている。

土曜の未明に自宅を出て高速を乗り継ぎ、早朝9時頃に現地の駐車場着。
約15分ほど軽い準備運動をして登山開始。道中晴れたり曇ったりでジリジリ暑い天候の中、午後1時前に太郎平に辿り着く。
20分ほど小休止と軽食をとって登山を再開し、午後3時過ぎに山荘着。
ジリジリと暑かったこともあり、持参の水が少なくなってきたところに山荘前の給水所があったので、助かった…。
山荘に着いた後は外の景色を見ながら明日に備える。


太郎平にて休憩

翌日は朝5時40分に山荘を出て6時25分に薬師岳頂上着。
25分後には下山をはじめ、途中山荘に一旦戻り小休止を入れて下山し、8時35分に太郎平着。
午前11時半に登り口へ戻り下山終了。
一路京都に向かい出発し、道中の「夕顔の駅」で昼食(そばを食べたような気がします)と休憩をとって午後7時22分に帰宅。

 いま思い返すと3000m級の登山では立山、劔岳、甲斐駒ヶ岳、白馬の時に比べて天気はまずまずで、
わりと順調に登山できたようで、薬師岳はあまり記憶にない…。
ということは、比較的快適だったのかな…と思います。


 晴れ間もあったので景色が素晴らしい 



・・・次は6年前の10月末、日帰りで登った『白山』(百名山の62座目)です。
白山は開山717年で、すでに1300年以上経っていて一帯は国立公園に指定されており、
水源が豊富で「越のしらやま」とも呼ばれているそうです。
奈良時代以後は修験道の霊山で、高さは2702m。

 ところで白山に登ることになったのは、いつも登山に誘ってくれる相方(柔道整復学校時代の同期)に、
日本三大名山(日本三霊山とも。立山、白山、富士山のこと)のうち立山は登ったので、
日帰りで行ける(石川と岐阜の県境)白山に行ってみたいなぁ、という漠然とした意見を汲んでもらったため実現しました。
今回レポートのため、白山登山の時系列タイムメモを探したけれど見当たらず、残念ながら時刻の記録は無しになります。

明朝4時に自宅を出発。高速を走り現地の駐車場に到着後、軽い準備体操をして登山をスタート。
秋晴の好天で少しひんやりするものの、動いていればちょうどいい。
時期・気候・天候とも登山には絶好のコンディションだったようで、スムーズに進む。
百名山であり信仰を集める霊峰でもあるので、水場は備えられているし道中の非難小屋にもトイレが設置されており、
足元も比較的良かった・・・と、かなりいい感じでいけたと思います。

 
登山口
  
 気候が良く、割と順調に進む


  
 結構な高い山だが、今までの中でも屈指の快適さ?で登山ができたような気がします



 
 御前峰(ごぜんがみね)頂上
 
室堂から見た白山神社と御前峰

(続) 


<次回予告>
*会員レポート
*凛道実技紹介(坐臥功・1回目
*「あおさんブラブラ歩(ある)記」(第19回・・次回はお休みするかも)
・・・変更の可能性あり・・・


★次回更新は2022年9月1日の予定です★

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