京都の会だより

2022年1月号
12月31日更新

 
オミクロン株のハイペースな感染拡大がみられるため
西京極練功会はとりあえず2月いっぱいは練功休止にいたします


(小松原は木曜・日曜共練功しております)


旧年中はたいへんお世話になりました。
本年も宜しくお願いいたします!

令和4年 1月1日   凛道京都の会 一同

★令和4年度 京都の会役員

顧問相談役
入江師範

指導部門
入江師範、物部師範、小西代師範、木下代師範  

運営部門
京都の会会長・小嶋参段、会計・木下代師範


入江師範

物部師範

木下代師範

小西代師範

小嶋参段

 ①各練功会の練功状況  
各練功会とも、コロナの動向と状勢を見ながらの練功になります。

◎小松原練功会・・・ 各自間隔を取って、形練習と体操などを行なっています。

◎西京極練功会・・・ 練功の際は入室時に手指消毒、検温実施(37.5℃以上の人は練功参加不可)。
練功スペースの密を避けるため、新規入会はしばらく見合わせています。
西京極の年始練功は1月6日(木)からです。


②1~2月の予定
佐藤師範の次回巡回指導予定日・2月28日(日)午前10時より

「凛道司」佐藤師範が小松原で指導されます。参加できる会員の方はぜひ!
 ◎参加費・一律500円。

<他に何か予定が立てば決まり次第、この項で掲示いたします>


 

<コラム>木下代師範のつれづれ日誌

忘年会

先月、京都凛塾では、コロナ自粛から初めて、リモートを導入して第4日曜日に忘年会を小松原道場で開催しました。

会場は5名、リモートは2名、合計7名で14:00-17:00までしました。

感染対策も兼ねて、メインの食事は定番の野菜カレー。

入江先生を始め、海外経験された方の話や歴史や文化などの話を聞きながらで、
知らなかったこともたくさんあり、勉強になりました。
近代歴史についての考察や、言語は島の数だけ存在する、例えばインドネシアは3000の島があり3000語あったという話は、知らなかったのでびっくりしました。
当時、インターネットが無かったのが幸いして、あまり怖がらずへアルジェリア行けていたなど…。


〇年末の大掃除

以前から、道場の不用物処分をして整理しようという話が出ていましたが、なかなかタイミングが出来ませんでした。

やっと整理するタイミングを得て、知り合いの便利屋さんにお手伝いを頼んで無事処理できました。

道場周り・キッチン周り・道場の押し入れもスッキリ!

使いやすくなりました。
量が多く大変でしたが、これで新年が気持ちよく迎えることもできるし、運気もアップするかな??!


不用物処分・整理は、場がスッキリするだけでなく、気持ちもスッキリするので、やはり大切ですね!





★塾生レポート(加藤・記)

Vol.12 皆子山(みなこやま)登山

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 令和三年の師走の半ばに小嶋さんとそのご友人の三人で、
京都府最高峰の山「皆子山」に登って参りました。
前回のレポートでは愛宕山に登拝したことを書きましたが、
ずっと京都府の最高峰は愛宕山と勘違いしておりました。そのため、
京都府の最高峰の皆子山に登りたいと私が小嶋さんに懇願していると、縁が巡ってきました。


皆子山は京都府と滋賀県にまたがっており、登山口が滋賀県側にあります。
そこまで公共機関を使っていくと、バスしかなく、京阪出町柳駅から登山口近辺の「平」停留所まで1時間かかります。
しかも、そのバスは朝に二本だけしかなく、帰りは必然的に徒歩になります。
私が調べた限り、皆子山頂上からの最寄り駅は30km離れた鞍馬駅です。
そのため車を持ってない私にとってはハードルの高い登山となります。
そこで、車を持っておられる小嶋さんに懇願していると、
山に詳しいご友人に偶然に誘われて縁が回ってきました。


 私は前日から昂り、遠足前の子どもの様に眠れませんでした。
朝に小嶋さんの車で登山口に向かい、いざ出発。
登山口は標高400mちょっとあり、愛宕山の80mより高めのスタートとなります。
序盤から中盤にかけて急な坂が続き、体力が削られました。ここで大事なのが練功で教わっている呼吸ですね。
息が浅くならないように、深い息を心がけました。
鬼滅の刃みたいに「全集中!!」とまでは行きませんが、呼吸は大事ですね。
往路は風も弱く、難なく山頂にたどり着きました。山頂で記念撮影し、お昼ご飯食べて一休憩。

 そして、次は復路です。往路と違い、急峻な道を選びましたが、これが大変でした。
歩いているのか?滑っているのか?わからないくらいの降り道でした。
途中、崖のようなところを降り半泣きでした。
それでも、ここで練功を役立て、重心を低くし、すり足のように降ったお蔭で転倒・転落なく、
怪我なく済みました。でも、気が付けば道にも迷っており、一人なら間違いなく遭難していましたが、
山に詳しいご友人がおられたので助かりました。
練功を意識して無事に登山でき、先輩お二人に支えられた非常に楽しい登山でした。



 


●凛道実技紹介<第33回>

  
<立功 その3「龍虎(りゅうこ)①>

今回も「立功(立って行うエクササイズ)」に分類されている『龍虎(りゅうこ)』について触れていきましょう。
これらは読んで字の如し、動物の動きを真似して行い、
その動物が持つ自然な動きを身につけようとするものです。

●「龍虎(りゅうこ)①」●

<「龍」りゅう>

①「単龍」
 ㋐ 内旋… 両足は右斜め方向に足先を向けて平行に立ちます。
左手を左腰に当てて、右手は掌を天を向けて右肩の前に出します。
右の掌に物が乗っている乗っていると思い、そのものを落とさないようにイメージしながら動かします。

まず、右手を反時計回りに回して右脇の下に入れてきて、そのまま反時計回りに回していくにつれて、
上体も反時計回りに大きく回していき、また元の状態に戻ります。
この動きを数回繰り返します。



次に足を左斜め方向に足先を向けて平行に立ちます。
今度は右手を腰に当てて、左手は掌を天に向けて左肩の前に出します。そして先程と左右逆に動かします。
数回繰り返して終わります。


㋑ 外旋… 用意の姿勢は単龍の内旋と同じです
(両足は右斜め方向に足先を向けて平行に立ち、左手を左腰に当て、
右手の掌を天に向けて右肩の前に出します)。 
やはり右掌の上に物が乗っていると終始イメージして、その物を落とさないように動かします。

まず、右手を時計回りに回し、それにつれて上体も時計回りに回していきます。
そして一回転してきたら、右手を脇の下に入れて回していき元に戻ります。
この動きを数回繰り返します。
次に左右を逆にして、数回繰り返して終わります。



②「双龍」
㋐内旋… 両足は足先を前に向けて平行に立ちます。
掌を天に向けて動かしますが、単龍とは違い掌の上の物を落としても構いません。
まず上体を前へかがめながら、右手は反時計回り、左手は時計回りに回して、
それぞれ右脇と左脇の下へ入れていきます。
手はそのままその方向へ回し、上体を起こしていきながら両手を上に上げていき、元に戻ります。
これを数回繰り返し終わります。



*㊟➝ 「単龍」「双龍」で記載している「時計回り」「反時計回り」は自分の身体を上(天)から見たときの表現です。



③この動きは形(かた)の「公相君」の中の【龍相】の原型であり、
「法冠」にも【龍相】として組み入れられています。

両足先を右斜め方向に向けて平行に立ちます。
左手を握り腰に引き、右手を握り、払いの形になります。
右足を、踵を中心にして指先を右外へ開き【外指】、同時に右手を額の前へ上げ、
手をその下側へ差し出していき、イメージのボールをつくります。
続いて、後ろ側にあった左足を左斜め前へ出しながら、
右手をサイドスローで前へ出して伸ばしていきます
(この時、左手は額の上に肘を曲げて持っていきます)。
次に左足を戻してきて左踵を右足の内側につけ、左肘を下へ下ろし、
右手はサイドスローのフォロースルーで掌が下へ向きながら自分の方へ持ってきて、
左腕とで「十字」の形になります。そして右手は上へ上げて額の上に、
左手は下に下げて肘を伸ばして掌を地面に向けます。

 
     
最後に、右足を前へ出して内八字立ち(カタカナの「ハ」の字)になりながら、
目線は後方へ向き両手で円を描いてから、
左手が上で右手が下のイメージのボール(直径が身幅くらい)をつくってから、
右手を握り腰に引き左手を握り払います。これで最初の姿勢と左右逆になりました。
このあとは左右逆の動きをしていき、また元の右手払いの姿勢になったら、
右➝左➝右➝左と交互に数回繰り返してから終わります。




<次回は立功の最終回、「虎」の予定です>




「あおさんブラブラ歩(ある)記」15回目・山ブラ編②(小嶋・記)

◎【剱(つるぎ)岳】

国内の登山者には、槍ヶ岳と並び憧れと称される標高2999mの【劔岳】。
信仰の対象として昔から修験者が登り、また「岩の殿堂」とも呼ばれ落石や滑落事故が起こることもあり、
登山難度ランクは高く「たまに日帰りで山登りをするレベル」では少々しんどい。
難度はあるものの現在は、梯子のルートや鎖場ができて一般登山者が登れる山になっていますが、
映画『点の記 劔岳』(原作は小説)で描かれているように、いい登山道具や登山ウエアがなかった明治時代後半に、
陸軍参謀本部陸地測量部の測量官・柴崎芳太郎氏が、測量のため登頂するまで「日本地図最後の空白地帯」だったという難所です。
10年位前のこと、柔道整復学校時代の同期だった久野さん(今も現役の柔術マン)に連れられ1ケ月~2ケ月間隔で日帰り登山を始め、
アルプスの山を登る体力をつけるため計画的にレベルを上げていき、約半年強でまず薬師岳に、
さらに1年かけて何回か日帰り登山で慣らし、満を持して9月末に劔岳へ登ることになった。
普段の登山装具にアイゼンと、落石があるのでヘルメットも必需。
膝のダメージを緩和するストックも岩場になると使えないので、リュックに取り付けられる箇所を事前に確認。



登山口では後光がさしていた!?
  
気のせいか入り口からも神々しさを感じる

一般登山者コースの選択肢は2つあり、
①2泊3日で室堂から登る『別山尾根ルート』。
このコースは一般的であり、劔岳の初心者も普通こちらのコースを行くので、
道中の登山者は多いが「カニのヨコバイ」「カニのタテバイ」など難所もある。
②1泊2日で西側の馬場島から登る『早月尾根ルート』。
積雪期の最短ルートで、「カニのハサミ」(鎖場)はあるが、別山尾根ルートより難所は少ない。
だがひたすら急登や岩場を進む体力と技術が必要とされる。

事前に劔岳登山のDVDを借りて見ていると、岩山に鎖場や梯子の階段の映像に気が引き締まり、
「三点支持」という技法も映像でチェック。
毎度のことながら仕事の都合で1泊2日の早月尾根ルートに限定される。
予定では土曜の未明に京都を出発して午前に現地着。即、登山を始め午後に山小屋(劔 伝蔵小屋)着。
翌日は、辺りが薄暗いうちから山小屋を出て登山を再開、
夕方に登山を終え急ぎ京都に戻り、翌朝月曜に通常通り出勤・・・と、私にすれば少々ハード。

  
「試練と憧れ」剱岳が一言で表現されている
  
道中で見た景色

午前9時10分に登山を開始。
このコースは室堂から行くより撮影スポットが少ないようで、
ただひたすら樹林帯の急登と岩場を黙々と登って行った記憶しかないような・・。
山小屋「劔 伝蔵小屋」へは午後1時40分に到着、気温は13℃。
早く到着したので手持ちぶさになるが、明日はハードになるので英気を蓄える。
夕食は午後4時半と早い・・。

  
宿泊した「劔 伝蔵小屋」
  
山小屋前で、明日登る山頂を眺める

翌日は朝4時45分に朝食をとり、1時間後に山小屋発。
午前8時20分に頂上着、晴天に恵まれる。
山頂の祠「劔嶽社の祠」が見当たらず、頂上のプレートを手に記念撮影。

  
岩の急斜面をひたすら登る
  
山頂にて。頂上を表記したプレートを手に

午前9時に下山を始め、途中コースを間違え引き返すのに1時間以上のロスはご愛嬌で、
午後1時40分に山小屋へ戻って一休みする。
劔岳に限らず山頂に行くたび、なぜか無性にコーラが飲みたくなるので、
山小屋で500円(下界では130円)の缶コーラで一服。
「あぁ~、なんでこんだけうまいんやろ・・・」
山上ではこれぞ至福の時。

  
まさに岩の殿堂。岩の急斜面を歩く
  
山小屋を出て下山再開。岩の急斜面を下る


時間的に後が押してきているので、午後3時過ぎに下山を再開する。
ひたすら樹林帯の斜面を降りるのだが、困ったことに相方はどんどん下に下りていき途中で見えなくなった。
早月尾根ルートは人通りも少なく、道中でほとんどすれ違う人もいないので、道を間違ってないか不安になりながら突き進む。
9月末のため暗くなるのも早く、やや薄暗くなって焦ったが午後5時25分に駐車場に無事到着。
先に駐車場へ到着し待っていた久野さんの顔を見たら、安堵感でグッタリしてしまった。
が、明日からも仕事があるので、間もなく京都へ向け出発し午後11時過ぎに帰宅。
翌日は筋肉痛と肋骨に痛い部分があるのに気付く。
そういえば岩の鎖場でバランスを崩し、脇腹を打撲していたなぁ。
登山を終えて劔岳を語るなら、まさに登山口の石碑に刻まれた「試練と憧れ」が一言で上手く表現されてる・・・でした。

・・・次回は甲斐駒ヶ岳レポートを予定。

(続) 





<次号予定>

*会員レポート
*凛道実技紹介(立功・最終回)
*「あおさんブラブラ歩(ある)記」(第16回)

★次回の更新は2022年3月1日の予定です★

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