京都の会だより

2021年9月号
9月1日更新

①京都の会 各練功会の練功状況
★各練功会とも、コロナの動向と状勢を見ながらの練功活動になります。

◎小松原練功会・・・ 各自間隔を取って、形練習と体操などを行なっています。

◎西京極練功会・・・ 練功の際は入室時に手指消毒、検温実施
(37.5℃以上の人は練功参加をお断りしています)。
練功スペースの密を避けるため、新規入会はしばらく休止中です。


②佐藤師範の京都巡回指導
「凛道司」佐藤師範が京都に指導に来られる日の予告です。
主に第4日曜(12月と1月は休み)
佐藤師範直々に指導されます。参加できる方は是非参加して下さい。
*ただし緊急事態宣言が発生すると中止になります。

◎次回の予定・・・9月26日(日)10月24日(日)午前の部・10時から 、午後の部・14時から
◎参加費・・・月会費を収めている会員は無料。
会費を収めてない人は一律500円。


③「道枢葆光庵(物部道場)」その後・・・
京都の会の一時代を作った道枢葆光庵(どうすうほうこうあん)。
約十年の思い出を刻んだ建物は、残念ながら解体され更地になっていました。
建物は消滅しましたが、練功や行事開催での数多な思い出はこれからも会員の胸の中に生き続けることでしょう。


令和3年8月22日撮影


③本年の千光寺合宿も、コロナ感染の状況を踏まえ中止になりました。




★ニューフェイス紹介・・・  阿曽さん(西京極練功会)



昨年12月に入会手続きに入るも緊急事態宣言による長い練功中断、
落ち着かない中、頑張って続けてこられ、熱心に練功されていらっしゃいます。
西京極練功会では女性のパイオニアとして、今後の活躍が期待されます。
以下、ご本人からの挨拶です。

「去年の12月から西京極練功会に参加させて頂いております、阿曽と申します。
最初は慣れていない事ばかりで、覚えられるか不安でしたが、
何度も反復して教えて頂けて少しずつですが、楽しく学んでおります。
普段の生活も整ってきたと感じており、体重も4キロ落ちました。
今後も体型の引き締めとともに精神的にも強くなりたいと思っております。よろしくお願いいたします」






★塾生レポート(加藤・記)
Vol.10 富士山登拝  加藤・記

日本一高い山、日本の象徴でもある富士山に登ってきました。
平成25年に世界文化遺産へ登録されてから、御来光を拝むことを目的に登拝者が増えていましたが、
コロナの影響もあり今年はその人数が減っているようです。

 富士山に登拝するにあたり、色々と調べました。
富士山には表口(富士宮口)から上りつめたところの山頂に富士山頂上浅間大社奥宮が鎮座しており、
浅間大神(木花之佐久夜毘売命)を主祭神としています。
その管理をしているのが、駿河國の一宮、富士山本宮浅間大社になります。そこにはこのように書かれております。


“「日本(ひのもと)の 大和の国の 鎮めとも います神かも 宝とも なれる山かも 駿河なる 富士の高嶺は 見れど飽かぬかも」
と万葉の歌人高橋蟲麻呂が詠んだ清らかで気高く美しい富士山。
この霊山を御神体として鎮まりますのは、浅間大神・木花之佐久夜毘売命にまします。”
(http://www.fuji-hongu.or.jp/sengen/history/index.html#y0201)


 この清らかで気高く美しい富士山には古事記にも出てくる「木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)」がおられるのです。
この神様にお会いすべく、富士山頂上浅間大社奥宮を目指して登拝しました。神様の山に登拝するため、自らを海水で清めるべく海(海抜0m)から出発しました。
今回の登拝ルートは富士市が推奨する「富士山登山ルート3776」です。


出発地点は「ふじのくに田子の浦みなと公園」です。
奈良時代の歌人である山部赤人が『新古今集』で詠んだ歌、

「田子の浦に うち出(い)でてみれば 白妙(しろたへ)の 富士の高嶺(たかね)に雪は降りつつ」

 この歌に出てくる「田子の浦」です。
写真は「ふじのくに田子の浦みなと公園」にある「はじまりの鐘」です。
そこには「ここは海抜0メートルに隣接した日本一の山へのはじまりの地。あなたの願いをこの鐘に込めて霊峰富士に響かせよう」
と書かれています。
海水で手を清めた後、はじまりの鐘を鳴らしてくぐり、富士山の登拝を開始しました。




 二日間かけて登拝しましたが、この八月は天候悪く、残念ながら六合目で止められ、暴風のためその上に登れず、強制的に下山させられました。
六合目の標高は2490mで、森林限界を超えており遮蔽物がなく、その時の風速24m/sは人を浮かすほどの力があるらしいです。
自然の力を甘くみてはいけませんね。木花之佐久夜毘売命にお会いするのは来年に持ち越しです。

以下、今回の二日間の登拝データになります。
富士山の頂上(標高3776m)まで登れませんでしたが、富士山1.1個分ちょっとの標高は登っていたようです。

 移動時間 約24.7時間

  移動距離 約60km

 累積標高 4225m


以上

●凛道実技紹介<第31回>

<立功 その1「鳥熊(ちょうゆう)」>

今回から「立功(立って行うエクササイズ)」に分類されている、
『鳥熊(ちょうゆう)』、『亀蛇(きだ)』、『龍虎(りゅうこ)』の六相について順に触れていきましょう。
これらは読んで字の如し、動物の動きを真似して行い、その動物が持つ自然な動きを身につけようとするものです。
「鳥(とり)」の軽やかさ、「熊(くま)」の重厚さ、「亀(かめ)」の持久力、「蛇(へび)」のしなやかさ。
また「亀」と「蛇」については、いずれもその生命力の強さも身につけたい要素です。
そして「龍(りゅう)」と「虎(とら)」は武道的な動きとして練功します。


●「鳥熊(ちょうゆう)」●


<「鳥」とり>

①まずは右足を一歩前に出して、腕を前後に振っていきます。
腕が前に行った時には、おへそを少し前へ突き出すようにして、後ろへいった時には軽くお辞儀をするようにします。
そして回数を繰り返すにつれて...手首、肘へと力を抜いていきます。

   

次にその動きのリズムを変えないようにして、脚の前後(右足と左足)を入れ換え、続けて腕を前後に振っていきます。
最後に両足が平行になるように立ち、膝の屈伸のリズムで腕を前後に振っていきます。
数回繰り返した後、膝の屈伸を止めてやり、自然と腕の振り幅が小さくなるのを待ち、終えていきます。

   

②続いて両足が平行になるように立ったまま、息を入れるとともに肘がリードするように腕を上方へ上げていき、
息を吐きながら(肘から先に)腕を前方へ出していった後、膝を曲げながら腕を下方に下ろしていきます。
この一連の動きを何回り返して行い、徐々に動きをゆっくりと小さなものにして終えていきます。

    




<「熊」くま>

①両足が平行になるように立ちます。腰を左右に回していき、腕も「でんでん太鼓」のように振られていきます。
このとき熊が「のっしのっし」と歩くイメージで動きます。 
この一連の動きを何回か繰り返して行い、徐々に動きをゆっくりと小さくし終えていきます。

  


②続いて立ち方は同じままで、重心を右足にのせ左肩を右足の前側に入れてきて、上体を右へねじります。
そして、まず重心(腰)から左方向へ動き始め、左腕を「背泳」のように体の後ろ方向へ振っていき、
右肩を左足の前側に入れてきて、最初の状態と左右逆の形になります。
次に最初とは左右逆の動き(重心から右方向へ動き始めて、
右腕を「背泳」のように体の後ろ方向へ振っていき、左肩を右足の前側に入れてくる)を行います。
この一連の動きを何回か繰り返して行い、徐々に動きをゆっくりと小さくし終えていきます。

    

注意すべき点は、前方よりこの動きを見たとき、
頭が数字の8を横向きにした「∞」のような動きになるように、まずは重心(腰)から動き出すということです。




  「あおさんブラブラ歩(ある)記」13回目・中華圏編⑦(小嶋・記)

中華圏は第7話、この編は一応最終回になります。
テーマを拡げるとかなり膨大になってしまうので、ここでは「カンフーおたく」ネタに絞っています。


◎東洋の真珠、カンフー映画の聖地・香港(その2)
数年前、2回目の香港では(今は終了していると思いますが)ブルース・リー展を開催中の香港博物館と、
取り壊される前の元ブルース・リー邸(李小龍故居)へ行きました。  

この時は、あまりにコアなブラブラ歩きのため、一緒に来ていた柔道整復師つながりの皆さんとは夕方まで別行動でスタート。
宿泊した沙田のホテルから川沿いに歩き(途中大きな公園を通り抜け)、ブルース・リー像がある博物館正面に20分程で到着。
約1時間展示物を拝見させてもらいました。

 
沙田のホテル前で 
  
ブルース・リー展が開かれていた博物館前での写真 

博物館の後は沙田へ戻り、地下鉄で香港島へ。香港島をブラブラした後は地下鉄で九龍半島側へUターン。
九龍搪駅から徒歩で約20分強、崇拝するブルース・リー師傅が生前最後に住んでいた邸宅「李小龍故居」へ。
長らくラブホテルになっていたが、その後空き家になり、ネット情報では解体される予定とか。
今行かないと二度と見られない・・。
狭い土地に密集している香港の街中からすれば辺りは高級住宅地で、閑静といえば閑静。
真夏の炎天下を捜し歩き辿り着きました。主なき邸は門が閉じられてひっそりとしており、中には入れません。
死後すぐに撮影されたドキュメント映画「ブルース・リーの生と死」で観た外観・内装ともに変わってしまったものの、
建物の輪郭などに面影は残っており、リー師傅がここにいたんだなぁと感慨に浸りました。
家屋をこのまま残して、室内を遺品展示したブルース・リー博物館にして観光客誘致に生かそうと、ファンクラブなどが熱心に訴えていたそうですが、
建物の老朽化や様々な事情で、残念ながら現在は解体されたようです。
もしブルース・リー博物館になっていれば、再度訪れてみたかったです。

  
ブルース・リーが最後に住んでいた「李小龍故居」。現在は解体されたようです


同行の柔道整復師つながりの皆さんとネイザンロードで合流後に街をブラブラ散策した際も、
ブルース・リーの師匠・葉門(イプマン)老師が香港を拠点に活動されていた関係からか、街ではいくつかの詠春拳武館(道場)の看板を見ました。

  

香港の街では、二階建てバス(を見ると映画「ポリスストーリー」の傘を連想してしまいます)が走り、
夜市に行けば「HONGKONG」ロゴのTシャツに混じり、ブルース・リーのTシャツも何種類か売ってました。
九龍側・香港島側ともブラブラしながら、本屋のハシゴもしながら雑誌「新武侠」や詠春拳の技術書などもちゃっかり購入。

   
香港島の二階建てバス
  
ブルース・リーのTシャツも数種あり
  
買いあさった品々

香港映画が熱かった頃、「香港」は特別な響きを感じました。
栄華を誇ったゴールデンハーベストの撮影所や香港スターショップ、ブルース・リーカフェ、
ブルース・リークラブのショップなど現在はなく、さらに最近の香港事情を見るにつけ、
ふとあの当時に思いを馳せてしまい、ノスタルジーに浸ってしまいそうです・・・。

(続)



<次号予定>

・各会員レポート 
・凛道実技紹介(立功・第2回)
・あおさんブラブラ歩記(第14回)
(変更の可能性あり)

★次回の更新は2021年11月1日の予定です★

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