京都の会だより

2020年11月号
10月30日更新


★お知らせと状況 


小松原道場での2020年内の稽古は終了しました。
1月からの予定は次回月報、SNSなどでお知らせします。
 


小松原道場での2020年内の稽古は終了しました。
1月からの予定は次回月報、SNSなどでお知らせします。
 

①「愛宕山登頂」
急遽延期!!いたします。すみません。
数年ぶりの京都・愛宕山登頂の予定でしたが延期することになりました。
延期日程は未定ですが・・

コロナで密が問題になっている中、比較的安全な野外でソーシャルディスタンスを保ちながら登頂目指します。
出発前に人数確認をしますので、できれば参加希望者は事前に参加予定者までお知らせ下さい。
(参加予定者と同伴の場合は、当日飛び入り参加OKです)

  
京都の会では愛宕山や比叡山、大文字山など、トータル十数回登頂しています。

●愛宕山の清滝登山口にAM9時までに集合。9時に出発します。
  (遅刻した場合は清滝登山口から登り、頑張って皆さんに追いついて下さい!)
●雨天中止。中止連絡が取れるよう、できれば事前に参加申し込みをして下さい。
 ●参加希望やご質問は参加予定者(物部師範、木下代師範、小嶋、加藤 他)まで。


②佐藤師範の京都巡回指導日(次回11月22日)

「凛道司」佐藤師範が京都に指導に来られる日の予告です。京都の会の師範、代師範、
参加希望する京都の会員が一同に会します。大体月1回(12月と1月を除く)、
佐藤師範直々に指導されるいい機会ですので、参加できる方は出来るだけ参加しましょう。

◎次回の予定日・・・ 11月22日(日) 午前10時~
◎参加費・・・ 月会費を収めている会員は無料。
会費を収めてない人は一律500円を徴収します。


③京都の会 各練功会の練功状況 
 
◎小松原練功会・・・ 各自間隔を取り、形練習と体操などを行なっています。
◎道枢葆光庵(物部道場)・・・ 窓を開け、全員マスク着用で練功しています。
◎西京極練功会・・・ 状況を見て練功再開の予定です。
練功再開の際は入室時に手指消毒、検温(37.5℃以上の人は練功参加できません)を行ないます。



<コラム>木下代師範のつれづれ日誌
私が凛道を24年近く続けている理由は様々ありますが、その一つが年老いても身体に負担なく出来るという点。
例えば、凛道の練功の中では、投げ飛ばしたり、活性酸素を生むような酷い打ち合いが無く、
練功と分けて考えず日常生活にも応用し、出来る範囲で“氣+身体+心”をバランスよく錬磨して活かして、
有意義な生き方が出来そうだという所に魅力を感じたのがあり、私にとって続けられている一つの要因になっています。
凛道の合気の練功といえば、二人組になり、一人は突いて、もう一人は突きを受ける、間合いを取る訓練が基本になります。
凛道で合気の練功の際、一番気を付けることと言えば、相手に愛を持って接する。
心の中で相手を慈愛、憎しみに変化する愛では無く神の愛を心底思いながら合気が出来れば衝突しない、
心の衝突を限りなく少なくしていく→気の衝突が無くなり、体の衝突も無くなる、
という廣川先生の指導が過去にあったとM先生から教わった・・・合気道で説かれている愛と近いなあ…と、
凛道も同じような意図が入っている・・・けれども、なかなか奥が深く終わりは見えない、だからこそ・・・
ということも、凛道を続けている理由の一つとなっています。
凛道では練功を始める前に現代日本で言うところの「ラジオ体操」の代わりに、
気の通り道が結果的に太くもなるような日常功や、幾つかの動物の動きを真似た気功をしているけれども、
今頃になって、この日常功などをする時にも、合気で慈愛に満ちて神レベルで心底思いながらするのが大事だということが、
かなり足りていなかったという事実に気が付いてハッとしているところです。
ただ、空手の型の中には、本氣でやれば殺し技に値するくらい危険な動きも入っているし、
武術は生きるか死ぬか、殺し技もあるような部分があるのだから、愛だとかそれで強いのか?勝てるのか?とか
様々な論争が起きそうですが、勝ち負けとかそういうのは抜きにして個人的に思うのは、
「オセロ」や「善・悪」など、表裏一体の側面を考えると、どちらも存在しているから比較もできて良し悪しも感じることが出来たり、
また、愛情という面が欠けていては、本質的な部分が成長しないというか全体性が損なわれるような歪な感じもするので、
どれもを包容し大きな感覚て居れれば色々と良いと、今のところ個人的に思っています。

そして、空手の中の練功だけに留まらず、日常生活の中で人と接する時も、合気と同じことが言えるので、
出来る範囲で自身の身体と心が真摯に向き合いながらベストな対応できるようにと思いつつ、
今後も凛道の練功も日常生活も有意義に過ごしていきたいと思っています。



 

★塾生レポート(加藤・記)
Vol.5呼吸

 朝は肌寒く、昼は暖かくなり、紅葉が待ち遠しい季節となりました。前回に「鬼滅の刃」から柳生家の話について触れました。
今回はその柳生家つながりの話になります。

 私が柳生家と聞いて思い浮かぶのが「荒木又右衛門(あらきまたえもん)」です。
日本三大仇討の一つ「鍵屋の辻の決闘」で有名な人物です。ご興味のあるかたは小説「天下騒乱 鍵屋ノ辻」をご覧ください。

 荒木又右衛門は柳生宗矩(やぎゅうむねのり)と柳生三厳(やぎゅうみつよし)から柳生新陰流を学びます。
柳生新陰流は柳生宗厳(むねよし)が上泉信綱(かみいずみのぶつな)から新陰流を学び、
柳生宗厳以降の新陰流を「柳生新陰流」と称して呼ばれているそうです(1)
因みに柳生宗厳は入道してから柳生石舟斎(せきしゅうさい)とも呼ばれ(2)、柳生三厳は一般的には十兵衛と呼ばれています。
そして、石舟斎の子が柳生宗矩、孫が柳生十兵衛になります。
 荒木又右衛門を調べる中、
柳生新陰流の流派から荒木又右衛門を流祖とする「柳生心眼流體術(やぎゅうしんがんりゅうたいじゅつ)」という武道(3)があることを知りました。
以下、「柳生心眼流體術 柳生新陰流兵法 荒木堂」様のHPを参考にさせて頂いております。
「当流、柳生心眼流體術は、柔術、剣術、棒術、居合術等を含む総合武道です。
当流の根本は柔術にあります。
これを基本に剣を持てば剣術に、棒を持てば棒術にと自在に応用変化ができることになります。
従って、当流の修行方法は柔術を中心とし、身体動作、立位進退、
腰の据え方
手足の調和などの基本を体得した後、各種武器の修練に入るのを原則としています」(4)


「当流の奥義は心気力の一致であり、呼吸法により臍下丹田に気を治め
身体をどのように動かそうとも心気が臍下に在って動かない、天地陰陽合体した不動の尊体が当流極意となっています。
形稽古を通して肉体・心・精神を練り、こうした奥義に至り、人として真の己をこの世において実現することに当流の主眼が置かれています。」(4)

 凛塾でも教わっておりますが「腰の据え方」「手足」「呼吸法」これらは日常生活にも通ずるところです。
反り腰であれば、腰で気が切れ、手足にはつながらず、呼吸が浅ければ体力消耗で動作が続きません。
個人的に仕事でパソコン業務が多いのでこの三つが悪く身体に(軽く)支障をきたしています。


 鬼滅の刃でも「呼吸」がでてきます。これが柱の技になっており、「日の呼吸」「水の呼吸」などなど、私は「雷の呼吸」が好きです。
余談はさておき、型を練習する中、型にとらわれて「呼吸」が浅くなり「手足」がバラバラになり「腰」の浮いていることが多々あります。
私生活からしても「呼吸」が基礎をなしているのではないかと思います。
呼吸の乱れをたどっていくと姿勢や手足の位置が適正でないこと、気が頭まで上がっていることがしばしばあります。
頭でわかっていても常に意識する難しさを日々感じます。
「事上磨錬(じじょうまれん)」日ごろから呼吸を意識して型につなげていきたいと思います。
(参考・引用元)
1 柳生新陰流 Wikipedia
2柳生宗厳 Wikipedia
3柳生心眼流體術 柳生新陰流兵法 荒木堂
https://arakido.wixsite.com/arakido
4 柳生心眼流體術
https://arakido.wixsite.com/arakido/shingan

 

★連載企画第二十三回「入江師範(凛塾京都の会顧問相談役)レポート」
人知を超える未曽有の事態となった今年、
取り上げたテーマは多岐にわたり一貫性を欠いたので、少し整理してみたい。
第一は「形」の重要性である。
小松原道場では、前屈立ち、四股立ち、結び立ち、猫足立ち、三戦立ち、突き足立ちなどの力学的構造を厳密に検証し、
左右や角度による差異を体感して身に着けている。
もちろん、時代の試練を経た形をそのまま受け入れるも良い。
私見を交えて自分がやりやすいように改変するよりは、教えを墨守するほうがはるかにましである。
ただ、大脳を経過した理解を偏重している我々現代人の場合は、立ち止まって、力学的に検証して納得しておいたほうが良い。
相撲の蹲踞から四股、押っつけからすり足の流れ、乗馬体験なども四股足立ちの要求条件を知るきっかけとなる。
 足腰が定まったところで、胴体、胸、肩、肘、手の置きどころ、収まり方を身に着けたいのだが、これは難度が高い。
胴体や胸には感覚が届きにくい。肩・肘が上がりやすい癖は、何年稽古しても抜けないものである。
 さらに凛道空手の手形は、はるかに難度が高い。
例えば、浪掌は廣川先生が故摩文仁賢和先師から夢の中で教えを受けられたと聞いている。
物理的、生理的身体感覚に縛られた我々は、
非物質世界(仮に霊界とよぶ)との感応なしに羅天の中の様々な手形を把握することはできない。
仏像、明王、菩薩、観音像の鑑賞はその入門となるだろう。
憤怒と戦闘の鬼神である阿修羅の手形、印相は、恐ろしいほどの戦闘能力を封印し、鎮める暗示があり、
ここを経過せねば涅槃寂静にたどり着けないことを教えている。
 九州大学医学部矢山利彦教授との交流から取り入れられた龍相は八卦掌に由来するが、
八卦掌は最も習得が困難な拳だとされている。
白鶴詠春拳などとともに探求すべきことは多くある。
カリのジョゼフィーヌ王妃など武術の創始者、達人には女性も多いので、
多数の方に広く研究し成果を共有していただきたい。
矢山先生の気功つながりでいえば、我々が親しんでいる周山を補完するものとして、
靜功導引の一つ撼天柱(かんてんちゅう)を紹介していただいた。
先に述べたように胴部には意識が届きにくいが、
臍の裏側の経穴「命門」でゆっくり円を描くのは優れた気功だと思われる。
その創始者、起源、理論などの直伝は受けていないが、練功法は周山に倣えばよいと思う、
各自の体験談をお寄せいただきたい。

さて、実際の戦闘体験を得る機会の少ない現代社会で武術を学ぶ意味の一つは死生観の確立である。

今一度凛学を開いてみよう:
「我々の生は、天の陽気(魂)と地の陰気(魄)の生命エネルギーの結合によって生じ、
魂は精神を魄は身体を形成し、更に採気し続ける陰陽の混元の気が身心の消長、活動を生じる。

そして死は魂と魄の分離であり、死後“魂は天に帰し、魄は地に帰す”と云われ、
死そのものが存在するのではない。 -- 士道死生観」


廣川先生から、「人は死ねば星に帰る」と教えていただき、私の死生観はシンプルに完結した。
そして、生理学的、医学的には説明がつかない「人の眼にはなぜ星が見えるか?」という疑問も解決した。
摩文仁先師だけではなく我々は皆E.T.なのだ。
廣川先生はマヤ文明を研究し、無作法に地球を荒らしまわってはならないと警鐘を鳴らしておられた。
今我々の同類が、寄主を脅かしている。私たちの地上での振る舞いを映しているようだ。
帰る時が来る。
映画「E.T.」を見るたび、「E.T. フォーン ホーム」という言葉に共鳴し、胸がうずく。

次回(2021年1月号)に続く



●凛道実技紹介<第27回>

今回も武密功を紹介します。
武密功は他派では基本稽古に相当します。以下の順に練功を行ないます。

「順気 突手 打手 裏手 侵手 径手 雲手 蹴り 貫気」


【径手】

次は円容臨(円臨)、艮揚、止揚などにも出てくる「径手」の動作です。
平行立ちになり、まず両前腕を前に出し、両手は開手で横側を合わせます。
次に右手の小指横側を左腕に添わせながら引き、同時に左腕は少し前に出していき、
左腕は横受けの形で右手は左肘に添えた形になります。
そして瞬間的に胸を閉じることで、両肘が寄ってきて右手が前に出たと同時に、左手は体の前にきます。
胸が開くことで元に戻ります。


径手    

今度は逆に右手小指の横側を左手前腕に添えながら前に出ていき、
途中からは左手の小指横側を右手前腕に添えながら引いてきて、
右手で横受けの形になり左手は右肘に添え、今度は左右逆の動作を行ないます。
小指の横側が前腕をスライドしながら、再び左横受けになり、左右交互に同じ動作を数回続けて行ないます。
両手は車のワイパーのような動きになります。

径手   

「径手」は<手が道筋をたどる>という意味です。
当ホームページの入江師範レポート2019年3月号に径手についてのエピソードを掲載していますので、
そちらもご覧いただけましたら幸いです。


【雲手】

凛道で「雲手」は、武密功をはじめ羅天や円容臨(円臨)、法冠などにも登場する重要な技です。
まず平行立ちで右手を横に伸ばして、左手も右横側に伸ばします。
体の前で肩を中心に右手は下から、左手は上から円を描きます(正雲手)。
円を描きながら肘を曲げて段々と円を小さくしていきます。
再び肘を伸ばして円を大きくしていき、また円を小さく回していき終わります。

雲手     

再び平行立ちで右手を横に伸ばし、左手も右横に伸ばした状態になります。
今度は右手を上から、左手は下から体の前で円を描きます(逆雲手)。
正雲手と同じように肩を中心に大きく回し、肘を曲げていきながら小さく回し、
再び肘を伸ばして大きく回し、最後に小さく回していって終わります。


雲手     

注意としては、いずれも肘を曲げて小さく回したとき両肘は体の中心まで入ってきて、
外へ出ていくときは身幅よりあまり外へ出ないようにするのが肝要です。


<次回、武密功の最終回になります>



「あおさんブラブラ歩(ある)記」8回目・中華圏編②(小嶋・記)

回に続き、中華圏第2話です。
テーマを拡げるとかなり膨大になってしまうので、ここでは「カンフーおたく」ネタのみに絞りレポートしています。


◎古都・西安
二十数年前、初の中国旅行の最後は古来「長安」と呼ばれた古都・西安でした。
京都とは姉妹都市になっており、雰囲気は似ているかもしれません。
そういえば当時、京都・佐川急便のトラックが、塗装も中途半端に残ったまま、西安空港内で活躍してました。

宿泊した大雁塔近くの唐華賓館は、(今もやっているか分かりませんが)
朝に中庭で宿泊客が参加できる二十四式太極拳の実演があるというので、早速参加しました。
指導されるのは日本語堪能な老師。ここの元・従業員で定年後に太極拳実演をされているとのこと。
見よう見まねで太極拳をやって、1時間の実演時間を終え老師とお話していると、
フロントのガラス越しから欧米人のおばちゃん連中が、カメラを持って何かジェスチャーしている。
実演の写真が撮りたいようだ。

そこで私がフルコンタクト系空手のコンビネーションを披露。
当時は一応二十代だったので、見栄えのいい上段の回し蹴りと後ろ回し蹴りを特に連発。
おばちゃん連中はシャッターを切りまくり、ロックライブのように拳を突き上げ大喜び。
調子に乗ったら上段回し蹴りで靴が脱げて飛ばしてしまい、笑いのオチもつけてしまった。(さすが関西人)

あっという間の事だったので、老師は呆気にとられた顔で「今のは何ですか?」
すごすごと靴を履きなおし「日本のカラテです(苦笑)」
「そうですか・・すごいですね」と無難なコメントをされました。笑

 
唐華賓館の中庭で行われている太極拳実演。宿泊客で希望する人は自由に参加できます


・・・二度目の西安は、それから6年後。

この時は当時中国語を習っていた先生に現地の方を紹介していただき、
西安の中国武術関連を案内していただくことになっていたため、
当時通っていた会派道場の後輩と共に、フリーの日があるツアーに参加。
宿泊ホテルは選択できたので、当然前回と同じく朝の太極拳に参加できる「唐華賓館」を選択。

西安2日目の朝、唐華賓館の中庭では太極拳表演で流れる曲をバックに、壮年の婦人が実演をされてました。
片言の中国語と筆談で6年前の老師の事をお尋ねすると、引退されたとの事。
入れ替わり立ち替わり宿泊客が太極拳に参加していたが、1時間の実演時間を最後までいたのは私と後輩だけ。
新しい老師にお礼を言って部屋に戻りました。


今回も参加。新しい老師(手前)と

唐華賓館1階の太極拳実演案内ポスター

3日目は現地案内をして頂けるフリー日。
朝に中庭へ行き「もうすぐお迎えが来るので、明日練功お願いします」と老師に伝えました。
後輩と共に唐華賓館の表に出ると、クラクションとともに車から呼びかける声が。
案内をして下さるWさんと、通訳をされる方のお2人です。
Wさんは会社経営者、大柄な通訳の方はWさんのご友人で、日本に滞在していたことがあり、
ヘビー級のキックボクシング選手としてリングにも上がっていた強者です。

まず近くの食堂でうどんを食べ、表演武術で何度も優勝されていた趙長軍老師の武術学院へ見学に行きました。
体育館で学生達が表演(形演武)組と散打(乱取り)組に分かれ練習しているところを拝見。
来客の私達に形演武を披露していただきましたが、奥でやっていた散打の練習の方が気になります。
通訳の方が奥の方へ歩いていき、ヘビーバックを軽く叩き始めました。
軽く、といっても大柄でキックのリングに上がっていた方なので、ヘビーバックを叩くと、やはり強そうでした。

武術学院を出るとき、教練(コーチ)のお一人が、外に用があるらしく途中まで車に同乗されました。
通訳の方とお知り合いのようです。空手競技のルールについて尋ねてこられたので、
フルコンタクト系の一般的なルールを片言と身振り手振りでお話しました。
どれだけ伝わったか分かりませんが・・・。


「中国西安趙長軍武術学院」前にて

武術学院の練習風景

昼食に行く際に、もう一人のゲストが車に同乗して来られました。
マイクタイソンのような風貌で2mを超える巨人、横に並ぶと私は胸の高さ位しかありません。
名刺を頂きお話を伺うと現役時代は中国散打界で活躍され、今は散打教練をされている超大物の方。
著名な方であり、掲載許可もとっていないので写真掲載等は控えます。
K-1グランプリの外国人選手も、これくらい大きな人達だろうなと思うとリアリティーを感じます。

その後は日付が変わる前まで西安の街を案内していただき、会社や店の経営をされている方々も紹介していただきました。
今でもWさんと通訳の方に感謝してます。

 
趙長軍老師の武術学院入学案内
 
二度の西安で、購入した武術雑誌

 
翌日の小雨が降る朝、前日の疲れか後輩はまだベッドから出ない。
いつものように中庭に行くと、太極拳の音楽は聞こえるが老師はいない。
辺りを見ると屋根のある渡り廊下で、老師は1人太極拳を舞っておられた。

挨拶を済ませると「何がしたい?」。
「双推手」と答え、マンツーマンで双推手を習いました。
途中休憩をはさんだ時、ポケットアルバムを見せていただいた。
各地へ指導に行かれたもので、奈良に来られた写真もありました。

「あなたも太極拳を練習してる?」「いえ、日本の空手です」
「空手?テコンドーのようなもの?」
と聞かれたので、空手の突きと蹴りをやってみて老師と話し続けていると、実演の時間をかなりオーバー。
この日で帰国するので、お礼とお別れの挨拶をしました。

バスの最後列に座り、唐華賓館を後にしたとき、「あっ」と言って後輩が後ろを振り返りました。どうしたのか聞くと、
見送りに出ていた従業員から少し離れたところに、老師が見送りに出てこられていて、手を振って下さっていたとの事でした・・・。

(続) 




<次号予定>

・各会員レポート 
・入江師範の「武術雑感」(次回は都合によりお休みかも)
・凛道実技紹介(第28回)「武密功最終回」
・あおさんブラブラ歩記(中華圏編③・上海
(変更の可能性あり

★次回の更新は2021年1月1日の予定です★

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