京都の会だより

2019年11月号
11月2日更新

★凛塾「合同練功会」企画案が上がっています

凛塾各練功会の会員が年に一度、奈良の千光寺合宿で顔を合わせるのが定例でしたが、
時が経ち環境も変わってきたため、ここしばらく合宿で各練功会の会員同士が顔を合わすことが少々難しくなり、
なかなか各練功会の皆さんが交流する機会がありませんでした。
そこで合宿とは別に、もう少し皆さんが参加しやすい機会を作ろうかという意見が上っています。
今のところ大まかには以下の案が出ています。(まだ構想段階ですが)

①各会員同士の交流を図る目的で、令和2年より年1回、合同練功会の形で行なう。
凛塾の現役会員はもちろん、凛塾OB、OGも希望者は参加できます。

②「集まりやすい」という点を特に考慮して、以下の要項で思案中。
 ・時期→ まだ未定。合宿(9月)と京都の会演武祭(5月)の時期は外した第2日曜日。 
 ・時間→ 忙しい方も参加しやすいよう、コンパクトに午後~夕方まで。半日。
 練功内容に応じ、2つないし3つの組に分かれ同時進行。
 ・場所→ 「1・常設、2・広いスペース、3・交通の便がいい」3つの条件を
 満たしている道枢葆光庵(物部道場)が予定地に上がっています。
*物部道場は常設です。
*3~4面の小グループ練功の同時進行可 
*JR京都駅または阪急烏丸駅から地下鉄にて北大路駅下車、徒歩約10 分。
車での参加の場合は、道場隣に有料パーキングあり。

③合同練功会の後、親睦会を行なう予定。(親睦会は自由参加、会費制)


  

 まだ構想の段階であり、詳細は決まっていません。
要項がまとまればホームページに掲載しますので、会員の方は随時チェックしておいて下さい。





 ★連載企画第十七回「入江師範(凛塾京都の会顧問相談役)レポート」

京都の会の重鎮であり、他派との積極的な交流など多方面で活躍されておられる入江師範の連載コラム。
内容はお任せです。

JKD(截拳道)のダン・イノサント師父からブルース・リーの教えを受け継いでいるバートン・リチャードソン師父が、
東京でJKDのコンセプトや技術の発展を、実技を交えて講習されると聞き、早速駆けつけた。
香港で詠春拳を葉問(イップマン)師父から学んでいたブルース・リーが華人社会の禁を犯して米国(シアトル、オークランド)で非華人に教え始めたのは、
彼がドイツ人のクウォーターだったことも一因かもしれないことは初めて知った。
初期のジュン・ファン・クンフーは彼の本名(李振藩)に由来し、詠春拳、ボクシング、北派拳法を基礎としていることをリードストライクやトラッピングを通じて学んだ。
このときすでに裏拳などが取り入れられていたのは他の武術も学んでいたことの証拠である。
あるとき華人社会が送り込んだ白鶴拳の達人との対決を制したとき、詠春拳の負勢と呼ばれるスタンスでは素早く間合いを詰められないことを悟り、
ハードスパーリング、ステップワーク、スリッピング、ヘッドギア、グラブなどを取り入れてJF截拳道が成立したことを実技を通じて体感した。
さらにフェンシングの研究から戦術的要素も加わり、いっそうの発展が期待されるときにブルース・リーは32歳の若さで夭折した。

米国社会は武器、麻薬に汚染されている。自衛の必要(家に無事に帰ること)は他のどこよりも高いかもしれない。
バートン・リチャードソン師父のJKDU(アンリミッティッド)ではシナリオを想定してそれを練習する。
そのため、対武器、組技、クリンチ、グラウンドでの攻防なども練習した。

詠春白鶴拳は摩文仁賢和先師にも伝えられ、独自の展開を見せている。
武術は発展、研究の可能性が無限であることを悟り、常に心を開いて学び続けることの重要性を痛感した3日間でした。
 
(次回は、摩文仁賢和先師が戦後の極貧の中でも研究しておられた本覚克己流和を学ぶ機会がありそうなので、ぜひこのチャンスをつかみたいと存じます。)

 次回(2020年1月号)に続く



●凛道実技紹介<第21回> 

今回も引き続き「日常功」を紹介します。日常功は次のような内容になっています。

定功に「応掌 晴頭 練支 擦火掌 養干 周山」

立禅に「方 円 站桩 壬天 操丹 開密 蘇」   

*編者注・・・ 立禅のところで「站樁」と表記していましたが(上記の下線部)、
凛学の冊子では「站桩」となっていますので、凛学の冊子に 則って「站桩」表記に直しました。
以後「站桩」表記とします。(ちなみに「站樁」「站桩」、どちらも「たんとう」と読みます) 


<練支 れんし>


 まず両手をつきます(必ず)。
そして両足を広げて、片方の脚は膝を曲げて、もう片方の脚は踵を地に付け足先は天を向けて伸ばします。
膝を曲げた方の脚側の手(右脚なら右手)を、膝が内に向かないように内側におきます。


必ず両手をついてから、片足を伸ばします

 「両脚」と「支えている手」の3点が地に着き、空いている方の手でお尻から足先まで脚の外側「陽嬌(ようきょう)」を四指で叩いていき、
足先までいけば足の内側「陰嬌(いんきょう)」を股関節まで叩いて上がっていきます。
股関節まできたら「ポン」と内腿を叩きます。

  
3点で支え、お尻から足先まで叩いていきます。
この後、脚の内側を叩いていきます
        


親指と他の四指で足先から股関節に向かって順につかんでいきます。
最初に内くるぶしから4指上の「三陰交(さんいんこう)」で手を止め、
手の親指から「三陰交」に息入れるようなイメージを持って息をゆくっりと吐きながら、足の力、身体の力を抜きます。

  
足先から順につかんできます。次に三陰交をつかみ息を吐きます 


続いて足をつかみながら順に上がっていき、次のポイント「足三里」(向う脛の外側と、膝の皿の下に指3本下が重なるところ)で手を止め、
息をゆっくりと吐きながら足の力、身体の力を抜きます。
そして、また足をつかみながら順に股関節の方へ上がっていき、
次のポイント「血海」(膝上3指分、上の内側)で手を止め息をゆっくりと吐きながら、足の力、身体の力を抜きます。
また、足を順につかみながら上がっていき、股関節まできたら息を吐きながら、手を股関節に当てて上体を倒していきます。
体重をかけたまま、足の裏の筋肉が伸びて痛いところを足先から足の付け根の方向けて数回擦ります。
時間があるときはあたたかくなるまで擦ってやると、痛さがうすらいできます。

 
血海を押さえて息を吐く。さらに上がって股関節に


痛いところを擦ります

   四指を当てて上体を倒します

両手をついて(必ず)、左右の足を換えて行ないます。


両手をついて左右を逆にします

  
お尻から陽嬌を叩き、足先へ行ったら陰嬌を叩いていく

股関節まで行けば内腿を軽く叩きます  足先から順につかんでいく   

次に三陰交を押しながら息を吐く    足三里を押さえながら息を吐

血海を押さえながら息を吐く       手を股関節に当ながら、息を吐きながら上体を倒す   

足の裏を、足先から足の付け根の方に向けて擦る 


 <次回も「日常功」の予定です>        





「あおさんブラブラ歩(ある)記」  2回目・大阪の関帝廟(小嶋・記)

 ・

・・・いろんな所をブラブラ歩いて散策した(ときに登山も)中から「ブラブラゆるゆる」気の向くままに取り上げます。
他サイトの本格的なブログなどとは比較にならない薄っぺらい簡単レポートですので気楽にご覧下さい・・・

前回は、割とメジャーな神戸関帝廟を取り上げましたが、大阪にも関帝廟があります。 
清寿院関帝廟、黄檗宗白駒山清寿院(通称・南京寺)です。
大阪環状線寺田駅から北西に徒歩で約十数分、地図を見ながらこの辺かなと、振り返ると見つかりました。
私個人の外観からの印象は、神戸が「廟」こちらは「寺院」という感じです。

山門は締まっているので横の通用門から入り、中にいらした方に拝観しますとお伝えしたのですが、
間もなく住職さんらしき方が出てこられ、正面の廟と奥にある2つの廟を案内をしていただきました。
中にいらした方は、参拝の方だったそうです。後で線香を立ててお祈りをして、クジも引かせてもらいました。

信仰でこられている方もいらっしゃり、観光地を拝観という感覚で訪れる雰囲気ではないので、参拝に際しては少し気を使った方がいいかと思います。


清寿院関帝廟の山門
 
中に入ると廟があります


四天王寺から新世界、さらに日本橋へと向かいます。
通天閣、ジャンジャン横丁などの一帯は新世界と呼ばれ、テレビ番組でよく取り上げられるので、関西以外の方々にも良く知られています。
串カツ店や多くの飲食店、昼間から空いている飲み屋、スマートボールの店、将棋を指す店など庶民的なところがこの街のいいところで好きです。
「ミナミの街ブラブラ」については長くなりそうなので、別に機会があれば、にします
 


四天王寺の陸橋より通天閣を見る
  
みっくすじゅーちゅ発祥の店
 
ミナミの象徴、通天閣


以前スマートボールで、お土産をゲットしました

 
この日は新世界市場で何かイベントをやってました    

 元々、日本橋は有名な電気店街で、以前は武術関連やカンフー映画などのDVDやCDも売っていた中古品販売店などがあったので時々見に行っていたのですが、
最近は打って変わりアニメのフィギュア店やメイドカフェが多くなっているような感じ(?)がします。

 実はここ、日本橋にも関帝廟があります。
よく中国人観光客がお土産を買いに訪れる、「上海新天地」という商業ビルの中(!)にあるんです。
上海新天地はだいぶ前から関西ローカルの報道番組で知っていて、
数年前に店内のレイアウトが変わるまでは、日本橋に行った時に必ず来店していました。
しかしその頃は中国語の本やCD、DVDが売っていた2階フロアへ直行していたため、(ちなみに現在、雑貨や食品は6階にあるそうです)
不覚にも最近まで正面入って右側の1,2階の間に、関帝廟があるのを知りませんでした。
しかも今は、扉を開けた小部屋の中に祀られているので、知らない人はほぼ気が付かないままなのではないでしょうか。
 この関帝の像は以前、大阪千里セルシーにあった千里中華街(これも関西ローカルの報道番組で紹介されてましたが、
結局行けずじまいでした)にあったものを持ってきたそうです。
関羽の両側には関平と周倉の、お約束の組み合わせが配置された見事なものです。


 
この扉を開けた部屋の中に関帝廟があります
 
関帝廟。部屋の中はかなり狭い


  
さすが大阪、ある所でペットボトル30円!も見ました
  
心斎橋にスパイダーマン出没?

(2回目 完)


 
<次回予告>

*京都の会 会員レポート
*入江師範の「武術雑感」(第18回)
*凛道実技紹介(第22回)・・・「日常功」その5
(あくまで予定です。変更の可能性あり)



※※凛道Tシャツ・引き続きプライスダウンで販売中。一枚2000円 → 1500円!
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  季節を問わず大活躍です。この機会にぜひ!
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   サイズ: S・M・L・XL
   色: 白・若竹・桃

  

★次回の更新は2020年1月1日の予定です★

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