京都の会便り

2025年1月号
1月1日更新


本年も宜しくお願いいたします!

令和7年 凛道京都の会 一同

★凛道京都の会は本年度も昨年に続き同じスタッフで運営されます

顧問相談役
入江師範

指導部門
入江師範、物部師範、小西代師範、木下代師範  

運営部門
京都の会会長・小嶋参段、会計・木下代師範


入江師範

物部師範

木下代師範

小西代師範

小嶋参段

①各練功会の練功状況 
 
各練功会とも、新型コロナ等感染症の動向と状勢を見ながらの練功になります。

◎小松原練功会・・・ 各自間隔を取って、形練習と体操などを行っています。
1月の小松原道場は都合によりお休みです。


◎西京極練功会・・・ 現在は練功時に換気の励行を行ない、マスクの着用を任意にしています。
入室時の手指消毒、検温は継続します。体調の悪い方の参加は厳禁です。
 


②1~2月の予定

佐藤師範の京都巡回指導:基本第4日曜日ですが、1月は中止、2月は未定です
決まり次第お知らせいたします。


午前は10時~12時、午後は2時~5時です
「凛道司」佐藤師範が小松原で指導されます。参加できる会員の方はぜひ!
 参加費・一律500円。


<他に何か予定が立てば決まり次第、この項で掲示いたします>



★ウォルター氏、来日。小松原を来訪

以前小松原の住人であった時期があり、京都の会でも活動されていたドイツ人医師・ウォルターさんが来日され、
11月24日(日)に小松原へ来られました。午後の練功後に歓迎会が行われました。


左から小嶋参段、物部師範、ウォルターさん、佐藤師範、木下代師範

   
★小松原で京都の会の忘年会が行われました

12月22日(日)、小松原では午前の練功後、忘年会が開かれました。


 

<コラム>木下代師範のつれづれ日誌
comming soon!


★塾生レポート(加藤・記)

Vol.30 至誠

 明けましておめでとうございます☆今年もよろしくお願い申し上げます。

十年ちょっと前から毎年、年頭所感として古典の章句や漢字を用いて表しています。
令和四年は「新」、五年は「攻」、六年は「正」という言葉でその年の目標や思いを込めました。
そして、その思いを脳にインプットすることで、おおよそその通りの結果となることに驚かされます。

さて、令和七年の所感として選んだ言葉は「至誠」です。
至誠といえば、吉田松陰先生の有名な言葉が思い浮かびます。

「至誠にして動かざる者は(至誠而不動者) 未だ之れ有らざるなり(未之有也)」

 また、佐藤一斎先生も至誠についてこう述べています。
「雲烟(うんえん)は已(や)むを得ざるに聚(あつま)り、風雨は已むを得ざるに洩れ、
雷霆(らいてい)は已むを得ざるに震(ふる)う。斯(ここ)に以て至誠の作用を観るべし。」

自然現象がやむにやまれず発生することを述べていますが、
人間の行動も、それがやむにやまれぬ至誠より、迸(ほとばし)り出るとき、人を感動させ、
世を動かすことができることを示唆したものと言われています。

至誠の原典は孟子の章句にあります。

「是の故に誠は、天の道なり。誠を思うは、人の道なり。至誠にして動かざる者は、未だ之れ有らざるなり。
誠ならずして、未だ能く動かす者は有らざるなり」

 今年は至誠を心に留め、心を盡(つく)して行動をしていきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

★「あおさんブラブラ歩(ある)記」(第24回)日帰り山ブラ編⑥

    ◎山ブラ(登山編)【綿向山(わたむきやま)、入道ケ岳(にゅうどうがたけ)】
 多忙などで気が付けば1年以上このレポートが休止になってました(汗)。
最近は相変わらず街ブラの方はしてますが、山登りは元旦に愛宕山へ登るくらいで、ご無沙汰しています。
レポート内容と写真に年季が入り鮮度が落ちてきているので、毎回続けて連載していきます。

今回は今の時期に合わせ、雪の登山を2件。 

…まず、かなり前の12月30日に登った「綿向山」(標高1110m)。
滋賀県の日野町、鈴鹿国定公園内にあり、鈴鹿山脈の南西に位置する。
表参道から登ったように思いますが、今は間伐作業や道路工事などで令和8年12月末まで登山ルートが限られているそうです。
冬は露氷が有名のようですが、見た記憶がなかったのでこの日はなかったのかどうなのか…。

朝6時半に自宅を出て高速道路を走り、途中信楽ICで休憩し、8時20分頃に現地駐車場に着。
8時40分に登山を開始し、5合目までは地面に少々雪があるものの、比較的歩きやすい樹林帯を進む。
7合目あたりから膝ほどある雪を踏みしめながら、急斜面をひたすら登る。
10時25分に雪の少ない割と平らな頂上着。頂上には大きなケルン「青年の塔」がある。


5合目の休憩小屋

頂上に近づいてくると急斜面。雪は膝位まで

 所々に親切な標識がある
 
頂上に雪は少なく割と平面 

頂上で

頂上に「青年の塔」(写真左端)がある 

 10時37分頃から下山を開始して正午過ぎに駐車場着。
十数分後に帰路につき、午後1時50分に帰宅。
大積雪の急斜面はあったものの、比較的登りやすい山かなという印象でした。…


…丸1ケ月以上が過ぎた2月1日、
今度は鈴鹿セブンマウンテンで最も南、一番低山の「入道ケ岳」(標高906m)へ。
朝6時半に自宅を出て高速鈴鹿ICを下りて8時38分に現地駐車場着。約10分後に登山を開始。
猿田彦大社を祀る本宮といわれる「椿大神社」の参道から割と角度のある石段を上って行く。
最初のうちは比較的歩きやすい鬱蒼と茂る樹林帯を進む。
途中休憩を挟み、後半は膝下まである雪の斜面を登り、
馬酔木(アセビ)のトンネルも越えて午前11時5分に頂上へ無事到着。

  
参道の石段を登っていく

大積雪の斜面と馬酔木のトンネル

膝下まである雪を踏みしめて

頂上に無事到着

 5分後に下山を開始して12時半過ぎ、椿大神社に20分ほど立ち寄り拝観。
ここは弓道と縁があるらしい看板が立っていました。
相撲の鉄砲(突き押しというか)をする木柱がありました。
私に知識がないので断言できませんが、武に関係がある神社なのかもしれません。

 
弓道との関わりを感じる看板

ど真ん中に相撲の鉄砲練習する木柱がある


そこからさらに歩き午後1時前に駐車場着。
約十分後に現地を出て、途中土山PAで休憩を取った後、午後3時前に帰宅。
今回レポートしたどちらの山も頂上は曇り、膝下まで積雪がある斜面を登った印象だけが残り、
違う時期に登ればまた違う印象になったでしょう。…






●凛道実技紹介<第49回>

  
<羅天(らてん) 最終回>  (佐藤師範・監修)


【転掌(てんしょう)】

 <放相>のあと、両肘を身体より前へ出し入れ、
次に息を吸いながら手首の外側の部分を上に上げていき(肩の高さ辺りまで)、
そして息を吐きながら手首の内側の部分を下に下げていきます
(胃袋の辺り【中脘 (ちゅうかん)】の高さまで)。

   

 続いて両手の平を向い合せてから、息を吸いながら手首の外側の部分を外に出していき(身幅より外まで)、
そして息を吐きながら手首の内側の部分を内に入れていきます(拳(こぶし)分くらいは離した位まで)。

<転掌>で注意すべきところは、手が動くというより体腔圧の変動に従って身体が動くことが優先されるということです。
為に上下の動きのあとの左右の動きのときに、両肘はそんなに動いていません。

又、緊張と緩和の繰り返しで動いていくので、先の<放相>も同様ですが、
締まるときは全身が締まるので上半身だけでなく、下半身も締まっています。
あと、上下の動きから左右の動きに変わるときに両手の平が向かいあわせになりますが、
そのときの精妙な動きについては文章で表すのが難しいですので、直接聞くようにして下さい。

   



【転掌の分解】

この部分についても詳しくは聞いていませんが、「手首の外側の部分で相手の拳を受ける」
というように考えられると思います。

【収 空(くう)】

<収>とは「収勢」のことで、<形(かた)>の収まりの動きです。
「羅天」の「収勢」には『空』という名前が付けられています。
この辺りについては「起勢」の<観>のところで触れましたので参照して下さい。

動きとしては<転掌>の最後の形(かたち)から両手を一度落としてから上へ上げていきます
(落ちていくとき、一瞬両手の間に『ボール』ができます)。
両手が上がっていくとき、手の平の向きは最初は下に向いていて、途中から『天』へ向きます。
又、このときの呼吸は吸って吸って…と複式で吸っていきます
(呼吸法の表では「スー ー」と表されている)。

   

そして息を止めたまま両手を動かしていき、
頭の上で両手を合わせます(呼吸法の表では「•」で表されています)。
両手を合わせたら息を吐きながら下ろしてきて、
胸の前で両手を合掌したまま両腕が横に一直線の形(かたち)になります。

  

 次に息を吸って、両手の間がふくらむような感じで拡がり、両手で三角形をつくります。
このとき両手の親指は、指先がくっついたまま手前に出てきて
【膻中 (だんちゅう)→両乳首を結ぶ線と正中線との交点辺り】に触れます。
又、両腕は横に一直線の形(かたち)保っています
(但し、両手の間がふくらむように動いたので、最初の位置よりも少し上側に上がっていきます)。

  斜め上から見た写真

そして、息を止めたまま両手の平を下へ向けていくときに、
右手を左手の上に重ねます(親指以外の四指は『十文字』に重なる)。

  斜め上から見た写真


 息を吐きながら下へ下ろしていき、
両手の平が上に向くようにして『印(いん)』を組みます(【気海(きかい)】の前辺り)。
『印』は右手の上に左手が重なり、左の人差し指は曲げています。
又、小指のみ『十文字』の名残があり、他の三指(人差し指〜薬指)は(上から見ると)横方向に重なっています。
又、正面から見ると両腕は歪んで円ではなく、『真円→まんまるな円』になっています。

 斜め上から見た写真


次に息を吸いながら両手を外斜めの方向へ下ろしていき
(このとき、両手とも人差し指と親指で『輪っか』をつくります)、
そして息を吐きながら人差し指と親指を離してリラックスして終わります。

 


 最後に「羅天」の呼吸法の[表]に関して触れておきましょう。

 [表]に記されている〃スー〃〃スーー〃は息を吸い、〃ハ〃〃ハー〃〃ハーー〃〃ハハ〃は息を吐くことを表し、
そして〃●〃は息を止めることを表しています。
また、〃ハーー〃と記されている部分でも複式で2回吐くところもあれば、長く吐くところもありますので、
以下に簡単に気をつけるところを見ていきましょう。


㋐「起 観かん」…      「スーハー スーーハー。」

〃スーー〃は複式で吸っています。
イメージのボールを上に上げていくところですが、【気海】の前辺りから〃スー〃で上げていき、
手の平の向きが前方へ向くときにもう一度〃ス〃と吸って(目を開いて)
両手の平が「花開く」感じになります。
つまり、最初の〃スー(ー)〃は少し長く、次の〃スー(ー)〃は短く吸っています。
〃ハーー〃は複式ではなく、長く吐いていることを表しています。


㋑「2 浪掌ろうしょう」…    「スーハーー スーハーー。」

〃ハーー〃は複式で吐いています。
最初の〃ハー(ー)〃で身体の捻れを開放しながら動いてきて、
あとの〃(ハー)ー〃で手の掌を前へ出します。


㋒「4 岩波いわなみ」… 「スーハー スーハーー スーハー。スーハー スーハーー スーハー」。

 〃ハーー〃の部分は複式のような長く吐くような、その間のような感じです。


㋓「5 単鞭たんべん」…   「スーハーー スーハーー。」

〃ハーー〃は複式で吐いています。
1回目の〃ハー(ー)〃で手を前方(「形」(かた))〃の正面から見ると横方向)へ出し、
次の〃(ハー)ー〃で手の掌を前に出します。


㋔「収 空くう」…   「スーー・ ハースー・ハーースーハー。」 

〃ハーー〃の部分は複式ではなく、ゆったりと吐いています。
 以上に記したところ以外は、今までの本文の中で触れてきましたので、
そちらを読んで頂くと理解できると思います。


さて、数回に渡り「羅天」についての解説をしてきました。如何でしたか? 
いろいろと細かいことも記してきました。
そのことばかりを気にかけていると、なかなか動けないのですが、
まずは順番を覚え、[天地]の間で大いに[遊んで]下さい。


<次回から「征遠鎮」を予定しています>





<次号予定>

*会員レポート
*凛道実技紹介(征遠鎮・第1回)
*「あおさんブラブラ歩(ある)記」(第25回)日帰り山ブラ編⑦(休止の可能性有り)

★次回の更新は2025年3月1日の予定です★

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