京都の会便り

2023年11月号
10月31日更新



①各練功会の練功状況

■小松原練功会
各自間隔を取って、形練習と体操などを行なっています。

■西京極練功会
当面の間、政府のガイドライン変更に合わせ
練功時に換気の励行をした上で、マスクの着用を任意にしています。
入室時の手指消毒、検温は継続します。
体調の悪い方の参加はお断りしています。
11月の練功は都合により休止いたします。
  

②11~12月の予定

■佐藤師範の次回巡回指導日 
11月 26日(日)  12月
24日(日)
の予定です。基本第4日曜日ですが、変更があればお知らせします。
午前は10時~12時、午後は2時~5時です

「凛道司」佐藤師範が小松原で指導されます。参加できる会員の方はぜひ!
◎参加費 ・ 一律500円

<この他、何か予定が立てば決まり次第、この項で掲示します>




★★合宿レポート★★

 今年も9月9日(土)、10日(日)に奈良生駒・元山上「千光寺」で恒例の合宿が行われました。

今回ははるばる四国から、西口主席師範の古くからの拳友・角川師範と、
お弟子さんの続木師範が参加されました。
角川先生は全日本大会レベルで大活躍する競技選手も育てておられる重鎮の方で、
続木先生も支部を持たれ後進の指導をされておられます。

9日の夜から参加した松尾弐段(西京極練功会)に今回の合宿レポートをお願いしました。




松尾弐段・記

  今年の合宿はいつものメンバーに加え、西口先生のご友人の先生お二人が参加されて
いつもと違った緊張感の中での練功となりました。 
一緒に練功することがありえない先生方と出来たことはとても勉強になりました。 
また、午後にはその先生の奈良県にお住いのお弟子さんがご挨拶に来られ、
衛藤塾長と佐藤先生の演武をご覧になりました。 
普段お逢いすることのない方々とのご縁にも恵まれ、今回は一味違った合宿となりました。 

午後の練功後に雨が降り出して恒例の滝行は中止になりました。
雨はだんだんと大雨になっていき、駐車場の車に乗るまで滝の代わりに打たれているようでした。 
今回の私は初日の土曜日に山登りの予定がありましたので、その夜の宿泊から参加させていただきました。
 連日の疲れが気になりましたが、そこは流石に元山上千光寺、役行者が若い頃修行されたところとあって、
とても気持ちの良い霊気に満ち溢れていて、翌日の練功を無事終えることが出来ました。 
千光寺はご縁のお寺と聞いており、今まで頂いたご縁を振り返ると、
千光寺でのご利益は確かにあるものだと改めて思いました。

 最後に、今回ご指導いただきました先生方、先輩方、大変有難うございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

2023.10.26 松尾泰宏



  


<コラム>木下代師範のつれづれ日誌 comming soon!

 ★塾生レポート(加藤・記)

 

Vol.23  SPARTAN新潟BEAST

 秋風が心地よく、木々が色づき始めましたね。
これを書いている10月、小松原ではザクロの収穫時期を迎えて、ザクロ酒をつくりました。のめる日が楽しみです。


 さて、運動の秋ということで、9月に開催されたSPARTAN新潟BEASTに出場してきました。
SPARTAN
新潟は、世界中で注目を集める障害物レース「SPARTAN RACE(スパルタンレース)」の日本開催の一つです。
SPARTAN
新潟BEASTを完走して、様々なメリットがあると思いました。

まずは体力・筋力・持久力の向上です。SPARTAN新潟は、大自然を活かしたコース設計となっており、スキー場を上ったり下がったりして走り回ります。
SPARTAN
新潟は21kmに及ぶBEAST5kmSPRINTがあり、私はBEASTに出場しました。
そして、合計30種類の障害物が用意されており、30kg以上のものを400m運んだり、雲梯をしたり、槍投げをしたりして、最後は火を飛び越えます。
クリアできない時はペナルティーで200mのランが課せられます。
これらのコースを走り抜くには、高い体力・筋力・持久力が必要です。さらに、凛塾で教わっている「足先から手先、頭までつなげる」ことも肝要だと感じました。
特に重量物を運ぶときや上り坂は、つなげることで全身を使い、普段出せない力を出すことができました。
レースに向けて日頃からトレーニングと練功をすることで、自分の身体能力を高めることができました。

 また、自己克服や自信の獲得もできます。それまでのトレーニングの成果が試される場となります。
私を含めた参加者は、壮大な景観の中で、何度もあきらめそうになる中、自分の限界に挑戦することで、自己克服の感動と自信を獲得することができました。

次に仲間との絆・コミュニティの形成です。今回、知人のトライアスロンチームに加えて頂きました。
私はトライアスロンはやったことありませんが、このSPARTAN新潟に参加した20人強のコミュニティに入りチームメンバーと絆を深めました。
メンバーだけでなく、他の参加者と声を掛け応援し合い、障害物を乗り越え、完走することができました。
レース後はチームメンバーで打ち上げをして大いに楽しみました。

 SPARTANは山を走るだけでなく、障害物もあるため、脳の活性にもつながり、脳も鍛えられるらしいです()

今後も身体と脳を鍛えて、健康体でいきたいと思います。

 202211月 Vol.17 運動能力と脳機能


 ●凛道実技紹介<第44回>(佐藤師範・監修)


<羅天(らてん) 第2回> 

(前回からの続き)… さて、冊子『凛学』の中に「斉法(さいほう)」という項目が記されています。
その部分を抜粋します。

 … 

【斉法(三戦、転掌、羅天)】

◎正式には「均整斉法」といって身体の悪癖、ゆがみを矯正する。
そのため一定の体位の持続、又はゆるやかな動きを主眼とし、瞬間的に体位を移動する美容法や、
武道、スポーツだけでは、なかなか身体のゆがみや動きを矯正することはできない。

◎個人のリズムを重視し、汗をかくが呼吸ははずませない。呼吸が乱れると心身も乱れる。
呼吸と動作を一致させることによって、筋肉の発達のみならず、心身の完全な統一とその力を引き出す。

◎「太極拳」や凛道の「羅天」のゆっくりした動きは、気を練るためわざとゆっくりした動作をとっている。
一般にはそこまでやっている人が殆どいないが、気が練られてくると、
手や足に快い重さ、圧力、更には全身いたるところに痺れのような快感が満ちてくる。

… 


ここに記されているように「羅天」は呼吸と動作を一致させ、ゆったりと動くことが求められています。
どの動作の時に息を入れ、どの動作のときに息を吐くのかも決められています。

そのことは「羅天」について記されたページに載っています。
そのページの『羅天』と記された横には『正気呼吸法』と記され、
そしてその横に『自己との対話』とあります。
又、技の名前が記された表には「スーハー、スーーハーー。」のように、
どの動きのときに吸い、吐くのかも記されています。

続いて呼吸法についての表の下に記された文章も一部抜粋しておきます。


 …

◎正しい呼吸による正しい動きは、体の調整、強化にすぐれているばかりか、
情念を強化し、心の動揺を防ぐことが兼ねられている。

◎「正気」には、マイナスエネルギー(エントロピー減少)と考えられる性質があり、
然治癒現象等、人間にとって最も大切な生命エネルギーと密接な関係がある。
そしてその大元は人間を含む大宇宙自体であり、
このエントロピー減少という過程のはじめは、人間の肉体的反応において顕著であるが、
やがて最終的には精神的な力として発揮されるものであることを認識したい。
これは人間の神秘的事実であり、宇宙の法則である。

この事実に気がつき、精神的に高度に成長した人間は、
いよいよ強く正しく正気(マイナスエネルギー)を有するに至るから、
その人の個性は鋭く発達し、健康が増進し、他の個性を見ぬき(看)
それを活かすさまざまな能力を発揮するにいたる。
生命の進化とは人格の向上であり、一般の人からみていうところの超能力とは、
人間の精神的成長にともなって自然に生ずる副産物に過ぎない。 

 それでは、「羅天」の<形>の動きを順に見ていきましょう。

立ち方は両足の外側が肩幅くらいになるようにし、
内側は平行もしくは少し内八字になるように立ちます
(この立ち方は「立禅」と同様)。
そして息を吐きながら、両肩を自分の<丹田>の方に落とすようにイメージします。
そのようにすると、力を抜いて下ろした両手は、自分の体側にあるのでもなく、
又、自分の正面にあるのでもなく、その丁度間にあるようになります。


【起 勢】

<起>とは<起勢>のことで<形>の始まりの動きです。
「羅天」の<起勢>は「観」という名前がつけられています。
余談になりますが…「羅天」の<収勢>(<形>の最後。
<形>の収まりゆく動き)は「空」という名前がつけられています。
これらを続けて行うことで、1つの「立禅」と考えることも出来ると、廣川先生は仰っておられました
(結果として、凛道の「立禅」には組み入れられませんでしたが…)。
そして、私の手元にある廣川先生が筆で書かれた『凛道亀傳』という目録の原案
(これも前述した1990年10月にH氏宛ての手紙のコピーと共に同封されていた)には、
「羅天」の原型である「円容冠」の技の名前が併記されています。
その最初に<起収勢 観空>と書かれています。
「円容冠」の<起勢>として、形の「公相君」からこの動きを組み入れられた時、
この部分を<観空>というとも仰っておられました。

 動きとしては、息を吸いながら両手を胸の高さ辺りまで上げていき、
両手の下に1つのボールをイメージします(「立禅」の「方」のときのように大きくはなく、
又、「定功」の「応掌」のときのように小さくはなく、その間の大きさ)。

次に少し膝を曲げながら息を吐いて両手を下ろしていきます。
そこから両手でイメージのボールをすくい上げて(このとき、右手が左手の下になる)
息を吸いながら上へ上げていき、額の前で両手で三角形の形をつくります。
そして、息を吐きながら両手を外側から下ろしていき、右手の手刀で左手を平を軽くたたきます。


        


 この<起勢>で気をつけるところは、ボールをすくい上げて両手を上へ上げていくときは目を閉じ、
額の前で両手で三角の形を作るとき(『花開く』)に目を開けるということと、
そのときの呼吸は「スースッ」と複式で息を吸うことです。
又、両手を下ろしていくときの肘の動きは、円運動から(両手が肩辺りまで下りてきたら)直線運動になります
(前腕は脱力しているので、手の平はなめらかな曲線の動きになります)。


<次回も「羅天」を予定しています>




<次号予定>

*会員レポート
*凛道実技紹介(羅天・第3回)
*「あおさんブラブラ歩(ある)記」(第24回)日帰り山ブラ編⑥(休止の可能性あり)

★次回の更新は2024年1月1日の予定です★

←BACK HOME NEXT→




※※凛道Tシャツ・プライスダウンで販売中。一枚2000円 → 1500円!

    練功着に普段着にとひっそり活躍しているオリジナルグッズ・凛道T。
  
在庫がすくなくなってまいりました。この機会にぜひ。
   お求めは小松原道場にて。

 色: 白・若竹(若干在庫あり)
桃はSOLD OUT
   サイズ: S・M・L・XL