2020年7月号
7月1日更新
★小松原と道枢葆光庵(物部道場)で、先月から練功を再開
本年度の京都の会は、コロナウイルス感染拡大の影響により、4月から各練功会が休止状態でした。
小松原と道枢葆光庵(物部道場)では、6月から少しずつ様子を見ながらですが、活動を再開し始めています。
小松原では「組んでの練習はせず形練習と体操のみで、
できるだけソーシャルディスタンスを意識した間隔で練功を行なう」
道枢葆光庵では「練功の際、窓を開け全員マスクを着用」
というスタイルで様子を見ながら練功を行なっています。
小松原と道枢葆光庵では、少しずつ練功を再開しています
西京極の練功場は、患者さんが出入りする「マッサージこじま」の施術所でもあるため、
新コロナウィルス感染拡大第二波が懸念されておりますので再開までもう少し様子を見ます。
また京都の会の行事予定は、三密を避けるために現在のところ未定ですが、
何か決まりましたら当ホームページで掲示します。
会員の皆さんはまめにチェックの方、よろしくお願いします。
今年の千光寺合宿は新コロナウィルス感染の再拡大が懸念されていますので、 中止することになりました。 |
★塾生レポート(加藤・記)
Vol.2 明快灑落
自粛生活も解除されたので、凛塾の練功が再開されました。やっと明るい兆しが見えてきました。
今回の自粛生活で感じた事は、どんなときであれ「明快灑落」であることが大事であるということを感じました。
この言葉は佐藤一斎の言志四録で学び紹介したいと思います。
明快灑落(めいかいしゃらく)
人は明快灑落の処無かる可からず。
若し徒爾(とじ)として畏縮[走+只]趄(いしゅくしそ)するのみならば、只だ是れ死敬なり。
甚事(なにごと)をか済し得む。
人は明朗快活でさっぱりしたところがなくてはいけない。
もしも、いたずらに縮み上がってぐずついているようなものは、本当の「敬」-うやまう―とは言えない。
これは活きた敬ではなく、死んだ敬というものである。
これでは何事もなすことができない。
(灑落→物事にこだわらず、さっぱりしていること。)
引用: 人間学言志録 越川 春樹(著)
自粛生活で色々と思ったことがあるでしょう。
それでも、明快灑落で居続けることは自分の鍛錬になり、そういう人がいると周りの雰囲気も良くなり、気分も晴れて体調も良い状態が続くと感じます。
病は気からということを実感いたします。
中村天風翁のエピソードで「嘘でもいいから気分が良いといってみろ」という話があります。
中村天風翁(1876-1968)は明治時代から孫文をサポートするなどで、当時、欧米に支配されていたアジア諸国を独立させようと尽力された方です。
ある時、病にかかり治そうとして世界の医学を学びますが、それでも良くなりませんでした。
偶然、インドのヨーガの聖人であるカリアッパ師とお会いし、師から話を聞き弟子入りされました。
その時、翁が師に「私の病は遺伝が原因と思います」と伝えると、大馬鹿ものと叱られ「嘘でもいいから気分が良いと言ってみろ」と言われます。
このとき、翁は神経衰弱で体が弱っているのだと悟り「気分が良い」と自分に言い続けて、92歳まで生き続けられます。
このエピソードを思い出して、明快灑落とは明るく言い続けることだと感じております。
体調はどうであれ、言動を変えることにより明快灑落であり続ける、そうすることにより自分だけでなく周りも良い雰囲気にすることができるのではないかと思います。
私自身、毎朝「気分が良い」と唱えて仕事に臨んでおります。
少しでも、自分の心身を良くするために、努めていきたいと思います。
★連載企画第二十一回「入江師範(凛塾京都の会顧問相談役)レポート」
凛道実技紹介のページでは大変貴重な站椿や小周天の技法が丁寧に解説されていますので、ぜひ実践してください。
站椿は中国武術意拳の練習方法で套路や技を廃し、ただ立つ練功法ですが、日本には沢井健一氏によって「立禅」として紹介されています。
ただ立つだけなので、技法や意念を持ち込みやすいので、やはり稽古会の時に指導を受ける必要があります。
さらに技法や意念を持ち込みやすいのが小周天で、「凛学」のなかで欲心から幻丹を結ばぬように注意されています。
凛道気功の稽古の発展の中で革命的だったのが矢山利彦先生の小周天バンドとの出会いでした。
性急に稽古するとき、自分の意識や感覚から出られなくなることがあり、結局既知の世界にとらわれ、さらには、悟りまで妄想するがあります。
小周天バンドはこのような呪縛から解き放たれ、すくなくとも自分の思いの外に出て、無や空の世界にアプローチするきっかけになります。
自分の意識の外に出て外界に注目できるようになれば、小周天バンドの代わりに手で外丹を結び、内丹を導き、任脈・督脈・帯脈を通すことで存想統覚門に入り、百脈が通ります。
阿吽の呼吸と併修することでアデプトへの道が開けると説かれていますから、まさに廣川弘先生は我々にとって弘法大師のような存在です。
ただ、このような修行はすぐ方法論に陥りやすく、多少の効果を目的にしてしまいがちなので、すべてを空に帰すこと、廣川先生の言葉を借りればすべて「忘れる」ことが肝要だと思われます。「忘」というのは道教の中でも最高の境涯とされ、「不練周天」の境地のイメージは廣川先生が「凛学」の中で図示されているように、気のエネルギーが百会から立ち上ると同時に、百会から入った気が仙骨まで流入するダイナミックなものです。
このような気は一陣の風にも似て、つかもうとしてもとらえるこことはできません。
矢山先生からは「龍相」も教えていただきました。
これも中国武術八卦掌に由来する稽古法で、熟練すれば、手をその場に定位させて、体のほうを動かして練っていけば、風のようにすり抜けて「八卦」の一端を垣間見ることができるのでそのレベルまで丁寧に稽古しましょう。
さて、昨今の自粛自粛の世情の中では気持ちまで萎縮してしまいそうですが、凛道の修行は死生観の確立にあり、山本常朝の言葉を借りれば、
「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」(「葉隠」)、「常住討死」の覚悟にあり、常に死を見据えることで、瞬間瞬間を最善に生きることにあります。
生存至上主義では生き物としての活力が失われ、自らをロボットにしてしまうのです。もちろん、どう生きるかは各自の選択に任されているのですが。
前回(5月号)では野口春哉先生の全生について触れましたが、言葉足らずとのご指摘を受けました。
野口先生の全生についてよくご存じの物部師範にご教示願いたいものです。
私は折に触れ、ご著書の「風声明語」を紐解いています、どのページを開いても全生が立ち上がり、野口先生の気根に触れて、生きる気概がよみがえってきます。
最後に少し軽口を、ジャイアント・パンダの永明も後期高齢者、見習ってかくありたいものです。
次回(2020年9月号)に続く
●凛道実技紹介<第25回>
今回から武密功を紹介します。
<次回も「武密功」の予定です(変更の可能性あり)> |
「あおさんブラブラ歩(ある)記」6回目・関西の昭和レトロ(小嶋・記)
・・・いろんな所をブラブラ歩いて散策した(ときに登山も)中から「ブラブラ・ゆるゆる」気の向くままにチョイスします。
他サイトの本格的なブログに比べ比較にならない薄っぺらい簡単レポートですので気楽にご覧下さい・・・
今回は数ある関西のレトロ感が漂う所から、神戸新開地と梅田の滝見小路をチョイスします。
●神戸といえばオシャレな元町や三宮のイメージがありますが、
戦前は<東の浅草、西の新開地>と呼ばれた神戸の繁華街でした。
地下鉄神戸駅を下車して改札を出てすぐに、飲食店がズラリと並ぶ駅地下街があります。
料金は手頃かなという感じで食欲がそそられます。地上に上がる階段には「喜楽館」の文字がペイントされていました。
地上に出て歩き出すと新開地商店街があり、商店街のゲートは人物らしきシルエットが。
どうやら神戸に訪れたことのあるチャールズ・チャップリンがモデルになっているそうです。
![]() 改札出口。地下飲食店街 |
![]() 「喜楽館」の文字が |
![]() ゲートはチャップリンのシルエット |
商店街を北上すると飲食店や一杯飲み屋が多数、パチンコ屋、
映画のパンフレットや昭和の芸能雑誌が豊富な古書店、
そして地下の階段に描かれていた「喜楽館」がありました。
ここは2年前に地域活性化を目指し建てられた、上方落語をやっている施設です。
新開地は他にも小劇場や映画館(主に旧作を上映)や、
神戸アートビレッジセンター(地元アーティストの作品を展示・販売しているそうです)などがあり、
演芸や芸術に力を入れているようです。
また、ボートレースの場外馬券売り場があったり福原も近いことから「おっさんの街」という雰囲気があり、
大阪新世界商店街にちょっと似てるかなとも思います。
スマートな三宮・元町に対して、泥くさいけど味がある昭和レトロな下町です。
![]() 湊川公園を通過 |
![]() 落語の喜楽館 |
さらに北上し「湊川公園」の中を通過して階段を降りると、湊川商店街のアーケードに辿り着きます。
このあたりは複数の商店街が集まっているため結構大きく、総称して「神戸新鮮市場」とも呼ばれ、地元の人の台所という感じ。
神戸の街らしく商店街の中にも坂があり、歩くのに結構体力がいります。
食べ歩き好きには嬉しい安価が魅力で、いい感じです! ここだけでもレポート1回分できそうなので、また機会があれば取り上げます。
![]() ![]() 観光客や若者向けではなく、地元庶民の台所としての商店街です。 |
![]() 商店街の中にも急な坂あり |
湊川商店街から南東へ徒歩30分程で、花隈・元町に行けます。
新開地駅に戻って地下商店街(メトロこうべ)を20分程歩いても元町に行けます。
地下商店街は昭和の神戸を回顧した絵が壁に書いてあったり、古書店、テイクアウト店が並ぶ中で、
なぜか野球場の屋内ブルペン練習場みたいな(!? 個人的感想です)卓球場があります(この卓球場は有名らしいです)。
・・・新開地~湊川商店街で半日食べ歩き、余裕があれば元町に寄る日帰りがグッド!
●次は大阪キタのど真ん中、梅田駅を北西に徒歩約7分強、梅北地下道を進み(昔はまあまあ長い地下道でしたが)
数年前にできた地上のスロープを上がり歩いていくと、「大阪の凱旋門」と称される地上40階建ての梅田スカイビルに辿り着きます。
スカイビルの最上階は空中庭園展望台になっており、360度眺望できる絶好のスポットです。
かなり前の10月頃に空中庭園展望台に行ったときは、とにかく風が強くて寒かった・・。
ビル内には小さな映画館や飲食店もあり、1階の屋外広場では時々催しが行われていたりするため
(特に12月のドイツ・クリスマスマーケットは大きなイベント)、沢山の人で賑わってます。
実はこのビルの地下に、商業施設ビルが乱立する周囲の景観からは場違いな、大阪レトロ空間の「滝見小路」があります。
有名な所なのでご存知の方も多いかと思います。新開地と湊川は「正味の」レトロ街でしたが、滝見小路は「人工的」に作られたレトロ街です。
昭和感たっぷり。交番と小首傾げたビクター犬、郵便ポストやレトロな街並みを再現
ここは昭和の下町を再現した食堂街で、さりげなく配置された看板、ポスター、電話器、郵便ポスト、
アンティークな小物や雑貨、懐かしいおもちゃ、数年前に改装された昔の銭湯の脱衣場を模したトイレ、
ダイハツのミゼットなどを見ると「Always 三丁目の夕日」を彷彿させ、ちょっとしたテーマパークになってます。
![]() 風呂屋の脱衣所のようなトイレ |
![]() フロア内にある小さい神社 |
テナントの店もとんかつ屋、すし屋、駄菓子屋、昭和レトロな美容院もあります。
外の中庭に出るとベンチがあり、人工的に作られた滝と森を見ながら
(「中自然の森」。例年なら6月にホタル放流のイベントがあったり、普段でもちょっとした森のウォーキングができます)
都会のド真ん中でオアシスが楽しめる造りになってます。
最初来たときは物珍しく雰囲気的に気に入ったものの、そんなにフロアも大きくないので3回来るとさすがに飽きましたが。
他府県から来た来客や、特に外国からの来客に観光案内をするなら、観光予定候補に上げていいと思います。
早くコロナが沈静化して、また気軽にブラブラ歩きができたらいいですね。
(完)
<凛塾行事予定>
行事予定など決まりましたら後日こちらでお知らせします。
<次号予定>
・各会員レポート
・入江師範の「武術雑感」(第22回)
・凛道実技紹介(第26回)「武密功・その2」」
(あくまで予定ですので変更の可能性あり)
★次回の更新は2020年9月1日の予定です★